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重ね襟とは?

着物の豆知識

青い着物を着た女性

重ね襟とは?

重ね襟とは、着物を着る際に襟の部分に重ねて付ける装飾アイテムのことをいいます。

重ね襟は、別名「伊達襟」とも呼ばれ、「喜びが幾重にも重なりますように」といった縁起の良い意味が込められています。

着物の中でも礼装の場合は、着物を重ね着する習慣があり、それを元に略式礼装として重ね襟のような装飾アイテムが用いられるようになりました。重ね襟をつけることで、より高級感が増すのが魅力です。

半襟と重ね襟の違いとは?

重ね襟とよく混同されがちなアイテムに「半襟」が挙げられますが、呼び名は似ていても全く別のアイテムです。

半襟は、長襦袢の襟(肌に直接触れる部分)に縫い付けて着用することで、襟の汚れよけとして用いるもので、着物を着る際には必ずつけるものです。その点、装飾アイテムである重ね襟は必ずしもつけなければならないアイテムではありません。また、重ね襟の場合は、着物と半襟の間に来るように着用します。

また、半襟は1枚の布で仕立てますが、重ね襟は裏地付きで仕立てます。

それぞれ大きさも以下のように異なります。

半襟=長さ100~110cm/幅 約16cm
重ね襟=長さ 120~130cm/幅 約11cm

重ね襟の付け方

1.着物の背中心に重ね襟の中心を合わせる
2.重ね襟を着物から5mmほど中に入れ込む
3.背中心から左右それぞれ5cmほど離れたポイントで留める

また、重ね襟を留める際にはクリップのような外しやすいアイテムも便利ですが、着崩れの観点からいうと着物に糸で縫い付けるのがベストです。

着物に針を通すことに抵抗がある場合は長襦袢に縫い付ける方法もありますが、時間が経つと重ね襟が出てきてしまう可能性もあるため、やはり縫い付ける方法がベストだといえるでしょう。

重ね襟の選び方ポイント

重ね襟を選ぶ際は、着物や帯と同じカラーで合わせると統一感が出てよいでしょう。

帯締めや帯揚げ×重ね襟の配色のバランスが2:1になるようにすると、バランスがよいといわれていますが、必ずそうしなければならないといった決まりはありません。

以下にて、オススメの組み合わせについていくつかご紹介していきます。

■赤色の着物には・・・カラシ色または緑色など
→赤色に着物は色々なカラーの重ね襟に合わせることができます。

■黄色の着物には・・・黒または赤やピンク系など
→黄色の着物に合わせる重ね襟は、着物の中にない色柄のものを選ぶとよいでしょう。

■青色の着物には・・・オレンジや淡い水色または深い紫など
→青色の着物は同色系でまとめるとクールになりすぎるので重ね襟でアクセントを付けるとよいでしょう。

■緑色の着物には・・・黒や赤など
→緑色の着物は大人っぽいコーディネートにまとめるのがオススメです。

■紫色の着物には・・・黒やパステルカラーなど
→紫色の着物には様々なカラーの重ね襟を合わせることができます。

■白色の着物には・・・淡い赤やピンクまたは赤色など
→白色に着物は顔周りが寂しくならないように小物や明るい色でポイントを入れてあげましょう。

■黒色の着物に・・・スカイブルーなど
→黒色の着物は重ね襟のカラーによってエレガント~奥ゆかしく大人っぽい雰囲気まで幅広く楽しむことができます。

まとめ

いかがでしたか?着物の装飾アイテムである重ね襟は、手軽に華やかさをプラスできますし、色々なカラーを楽しむことができるアイテムです。礼装の際にはぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

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