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木綿の着物とはどんな着物?メリット・デメリットや「伊勢木綿」についてもご紹介!

着物の豆知識

紺色のデニムの着物を着た女性

木綿の着物とはどんな着物?

木綿の着物とは、その名の通り木綿でできた着物のことです。
木綿の着物は真夏以外であれば どの季節にも着られる上、絹物よりも扱いやすいため初心者向けの着物と言えるでしょう。

そもそも木綿とは?

そもそも、木綿とは綿繊維のことで、英語でコットンといいます。
近年の品質表示法の統一文字においては、「綿(めん)」と示しています。そのため、「もめん」より「めん」ということの方が一般的です。
木綿の着物は綿花(コットンボール)を手紡ぎや紡績で糸状にしたもので作られています。木綿は、やわらかで暖かく、染着性にも優れているため、江戸時代に全国に普及していきました。
木綿の着物は、麻の着物にとって代わり、浴衣や普段着用として重宝されるようになりました。普及し始めた当初は、縞(しま)や格子(こうし)柄が一般的でしたが、江戸後期になると絣柄(かすりがら)も織られるようになり、庶民の衣生活は一層豊かになっていきました。
絣(かすり)とは、先染め織物の模様表現の一つで、糸の一部を地色に染まらないようにくくり、模様を織りあげたものです。現在では、紬(つむぎ)にも盛んに使われていますが、もともとは木綿の模様として発達したものなのです。
木綿の着物は、一時は絹織物の流行で低迷した時期がありましたが、現在では、肌なじみの良さや素朴な色柄、そして求めやすい価格が好まれ、愛用する人が増えてきています。

木綿の着物のメリット

・自宅で洗濯ができ、お手入れが簡単
・汚れが目立ちにくい
・汗を吸収してくれ、肌にも優しい
・日本の風土に合っていて着心地も良い
・他の生地で作られた着物よりも 丈夫
・お手頃な価格で入手できる
・扱いやすく、着付けもしやすい

木綿の着物は、自宅で洗濯することができるため、雨の日や汚れが気になる場所でも気軽に着用することができます。また、お手頃価格で購入することができるため、気軽に着物を楽しむことができます。

木綿の着物のデメリット

・TPOに合わない場所への着用は控えなければならない
・シワができやすい
・自宅で洗濯できるが、生地が縮みやすい

木綿の着物は、洋服で言えばTシャツにデニムというような感じだと思っておいて下さい。
そのため、正装をしなければならない場での着用は控えるようにしましょう。

木綿の着物の種類とは?

◇松阪(まつさか)木綿:三重県
◇会津(あいづ)木綿:福島県
◇片貝(かたがい)木綿:新潟県
◇伊勢(いせ)木綿:三重県

◇久留米絣(くるめかすり):福岡県
◇弓浜絣(ゆみはまかすり):鳥取県
◇伊予絣(いよがすり):愛媛県
◇備後絣(びんごがすり):広島県
◇作州絣(さくしゅうがすり):岡山県

歴史ある「伊勢木綿」とは?

室町時代に綿の一大産地として栄えた伊勢地方、そこで作られる最高級の木綿が「伊勢木綿」です。
土や水、天候などの揃った条件下で国内最高級の純綿糸を用いて作る伊勢木綿は、今では大変貴重なものとなりました。
現在国内で製造しているのは、臼井織布(株)一社となってしまいましたが、明治時代より受け継ぐ歴史ある機械を使って変わらぬ製法で作られる伊勢木綿は、他にない魅力のある逸品です。
通常の木綿は洗うと硬くなってしまいますが、伊勢木綿は洗えば洗うほど風合いが増していきます。綿とは思えない暖かみとしわになりにくいのが特徴なので、機会があったらぜひ手にとって体感してみて下さいね。

その他の木綿の着物とは?

白にオレンジと紫の浴衣を着た女性

◇デニム
◇コーデュロイ
◇綿しじら

まとめ

木綿の着物は、自分で洗濯をすることができ お手入れも簡単な上、裾さばきもよく、軽やかに着ることがでます。
また、お手頃な価格で入手することができるため、着物初心者の方にもおすすめです。
木綿着物は、ちょっとしたお出かけや普段着としても活用することができます。あなたも自分なりのコーデを楽しんでみませんか?

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