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身八つ口(みやつくち)とは?女性と子どもの着物にしかない理由とは?

着物の豆知識

青緑色の振り袖の着付けをする着付け師さん

身八つ口(みやつくち)とは?

身八つ口とは、着物の身頃(みごろ)の脇のあき部分を言います。
身八つ口は女性と子どもの着物にだけあり、男性用にはありません。
その理由は、女性の帯幅が広くなり また胸高に帯をするようになったため、上腕部の動きの自由が奪われてしまうことから、手の動作を自由にするための工夫であったといわれています。

身八つ口の標準寸法とは?

身八つ口の標準寸法は3寸5分から4寸(約13~15cm)です。年齢や体型の変化に応じて袖付けを変える際には、着物の内揚げが帯の位置から覗いて見えないように、身八つ口の寸法を加減することも必要になります。

身八つ口は女性と子どもの着物にしかない?

白の七五三着物を着て微笑む女の子とピンクの訪問着を着た女性

冒頭でもお伝えしましたが、身八つ口は男性の着物にはなく、女性用と子ども用の着物にしかありません。
これは女性の帯幅が広くなり、また胸高に帯をするようになったことから上腕部の動きの自由が奪われたための工夫です。

いうなれば見えない襠(まち)のようなもので、体の厚みや丸みなどによるずれや高さの差をカバーしてくれるのです。
また、子どもの着物の身八つ口は、帯代わりの付紐を通すための穴であったと言われています。

身八つ口の役割とは?

・手を自由に動かせるようにするためとして
・帯代わりの付け紐を通すためとして
・通気面で体温調節として
・着付けで おはしょりや襟元を整える際に手を挿し入れるため
・授乳の際の開口部分として
・一番大切な役割は、年齢や体型の変化に応じて袖付けを変える際、内揚げが帯の位置から覗いて見えないようにするため

まとめ

身八つ口が女性と子どもの着物にしかない理由がお分かり頂けましたでしょうか。着物の着付けを行う上でも、このような着物の構造をしっかりと理解しておくことが大切ですね。

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