袴の選び方(色、サイズ)
袴の選び方 色を決める
着用する機会の少ない袴、振袖と違って帯から下は無地のものが多いので普段の服とは違った思い切ったコーディネートができるのが袴ならではの特徴です。では袴の色はどうやって決めれば良いのでしょうか、ここではそのポイントをご紹介します。
1.当日なりたいイメージを決める
袴は振袖に次いで色柄、雰囲気のバリエーションが豊富な着物です。また、袖の長さも二尺袖の長さは76cmに対し、振袖は100cm超え。袴に合わせる着物としては二尺袖でいけないということはもちろんなく、華美な振袖を合わせる方もいらっしゃれば、慎ましく小紋の袖丈の着物を合わせる方もいらっしゃいます。また、教員の方の袴の着用になるとより上品な訪問着と合わせる方もいらっしゃいます。
まずは合わせる着物の種類の方向性を決めましょう。
袴に合わせる着物で一番多く流通しているのは二尺袖の着物ですが、これは振袖に比べて袖丈が短く、軽やかで可愛らしい印象を残しつつ、振袖ほど重たい印象を与えないようにできています。
卒業式の式典の場ですので起立礼の回数は増えて参ります。その都度振袖の長い袖丈の着物の袖が汚れないように注意を払うということを考えると、振袖よりも袖丈の短く、比較的扱いやすい二尺袖着物が普及しているのかもしれません。
一概にイメージを決めると言っても難しいかもしれません、まずは卒業式が近づく一年ほど前に袴のパンフレットを取り寄せたりネットでどういったラインナップがあるか下調べをしておくといいでしょう。
2.着物の柄の方向性を決めましょう
袴の種類は無地か無地に刺繍入りかグラデーションの入ったもの、ごくたまにひだの裏側の色を変えたバイカラーのものなどありますが、圧倒的に袴よりも着物の方が流通量が豊富で選べるバリエーションが多いです。またお顔周りの印象も着物によって変わってきますのでまずはどんな柄の着物が好みかイメージを固めて行きましょう。古典系、可愛い系、クール系、レトロモダン系かでだいたいのベースが決まります。自分の普段の服の好みの延長で選んでもよし、晴れ舞台なので思い切ったレトロモダン柄で攻めるのもよし、まずは柄の傾向を把握してイメージを固めましょう。
古典系の着物は好みにもよりますが上品で清楚なイメージになりますので合わせる履物は草履がおすすめです。
クール系、レトロモダン系はスタイルアップ効果やハイセンスな着こなしをされる方も多いのでブーツを合わせる方が多いです。
3.自分の肌の色に合わせた色を抑えておく
色白の方はどんな色でも大体似合います。普通の肌色の方はイエロー系など比較的明るめな色彩が良いでしょう。健康的な肌色の方は淡い色やパステルカラーは似合わない場合があるのでくっきりとした濃い色を選ぶと良いようです。
4.着物と袴の色の組み合わせ方
可愛らしいピンク系の着物には同系色の赤やパープルの袴を合わせてでトーンを統一させることによってより可愛さが増します。紺色の袴では、選び方によってはシックにまとめても可愛らしさの中に落ち着きやまとまりが効きます。
定番の赤系統の着物にはエンジや黒、深い紫などの同系色やネイビーや黒、落ち着いた緑を合わせて落ち着いた印象に。
白など薄い色がベースの着物には着物の柄のメインカラーを取り入れた袴を選ぶとバランスがよく見えます。
5.サイズの選び方
着物のサイズは身丈、裄丈、袖丈の3サイズで合わせます。着物はある程度着付けで融通がきく衣服ですので、普通体型の方はだいたいの着物はお召いただけます。袴も同じでだいたいヒップ98cmくらいまでを目安に丈さえ合えばだいたいの方がお召いただけます。
卒業式袴ですと、着付けの際に着物をたくし上げて着付けますのでサイジングの時に気をつけなくても大丈夫です。着物を選定する時に必要なサイズは裄丈、袖丈になります。
袴のサイズは「紐下」といってその名の通り、袴の紐の下から垂直にメジャーをおろした長さが紐下のサイズになります。紐下91cm、などと記載しますが、この紐下のサイズで袴のサイズを決めましょう。
袴の紐下のサイズは足の長さなど個人差があったり、脚長効果を狙ってやや上めで着付けたい方がいらしたりと、実際の紐下サイズは人によってまちまちです。きれいに着こなす場合はやはりご自分で紐下のサイズを測ってサイズ選びをされることをおすすめしています。