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訪問着と付け下げの違い

訪問着と付け下げ、付け下げ訪問着、付け下げ小紋と似たような柄行きですがその違いは何でしょうか。 着物の仕立て上がった状態では見分けるのは困難です。見分ける簡単な目安をご紹介いたします。
まず着物の格の高い順序は上から
・訪問着
・付け下げ訪問着
・付け下げ
・付け下げ小紋
となります。


訪問着と付け下げの仕立て上がり後のデザインの違い
訪問着・・絵羽柄である。裾、胸、肩、袖に柄がついており、豪華な柄である。八掛が表地と同じ生地で染められている・胸と襟の柄がつながっている

付け下げ・・・柄があっさりしていたり、縫い目(合い口)でつながらず、飛び飛びである。

訪問着と付け下げの仕立て前の違い
訪問着・・・仮絵羽で売られている・共八掛がついている

付け下げ・・・反物で売られている

訪問着と付け下げの誕生の順番
訪問着のほうが早くに誕生しています。訪問着は社交着として大正時代の女性のよそ行きの着物として生まれました。 付け下げはその後の戦時下、贅沢が禁止されていましたので訪問着より控えめの付け下げが考案されました。


付け下げ訪問着・付け下げ小紋とは
付け下げ訪問着は柄の向きや配置は訪問着と同じように考慮されて配置されますが、訪問着のような広げると一枚の絵画になるような構図というよりは、合い口(縫い目でつながる箇所)は1〜2箇所程度です。訪問着よりあっさりとしたイメージで訪問着ほどかしこまらないけれど改まった装いの際に着用するイメージです。 付け下げ小紋は見栄えが良くなるよう、構図のバランスを考慮し、柄の向きが正位置を配置します。こちらは小紋よりよそ行きのイメージです。 普通の小紋は柄が縫い目でつながらず、柄の上下がランダム。おしゃれ着や普段着に。


訪問着と付け下げのまとめ
訪問着の起源は大正時代に訪問服と名付けられ当時の三越より発売された訪問用の社交着です。 デザインの特徴としては裾、胸、袖にわたって絵羽柄で一枚絵のようにダイナミックに描かれた華やかで豪華なデザインが特徴です。 黒留袖、色留袖、振袖に次いで格の高い準礼装の着物で、未婚・既婚や年齢を問わず着用ができる女性和服です。 格とカジュアルさを併せ持ったまさに社交着で、柄行きや色のイメージによっては多少の着用年齢のゾーンが限定される場合もありますが、ハレの日の服装として、結婚式披露宴、結納、改まったパーティ、同窓会、食事会、お子様の入学式、卒業式、お宮参りや七五三、お茶席、初釜、他家への訪問など改まった装いとして活躍します。 当時は社交着でしたので三つ紋をつけていましたが、現在では家紋を省略されることがほとんどです。 訪問着の製造工程は白生地を着物の形に仮縫いした状態で絵羽の下絵を描き、仮縫いを解いて染めます。これにより裾、肩、胸、襟の縫い目に渡って絵羽柄がゆきわたり、豪華な柄付の訪問着となります。白生地を染めて作られるので表地と同じ色の共八掛がついている場合が多いです(例外もあります)

付け下げは訪問着より気軽で小紋より格の高い着物です。 訪問着より模様の柄付が簡略化され、縫い目で模様がつながっていないのが特徴です。戦時下、贅沢が禁止されていたので訪問着よりも控えめな着物として考案されました。 質素な着物として誕生しましたが、人気が出たため衽線などで柄がつながる合口がついた付け下げ訪問着もあります。 訪問着と小紋の中間的な存在といえる着物ですが、付け下げは柄の選び方次第で訪問着に準じるものから小紋感覚で着られるものまで数多くの種類が存在します。 付け下げは柄行による使い分けの他に、袋帯、名古屋帯どちらのコーディネートをするかという帯の組み合わせによってもTPOに合わせた使い分けが可能な幅広い用途で気軽に着られる便利な着物です。

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