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紅花染(べにばなぞめ)とは?わかりやすく説明

着物の豆知識#着物,#和装

紅花染

紅花染(べにばなぞめ)とは?

紅花

紅花染とは、紅花で染めること、あるいは紅花で染色したものの総称です。紅花染は、紅染(べにぞめ)、本紅染(ほんもみぞめ)などともいいます。
紅花染めは自然の草木を染料として使用する草木染めの中でも,花を使用している珍しい染めです。紅花の花には黄色と赤の二種類の色素があり,染の中にもそれぞれを使った二種類の染めがあります。
黄染めは水溶性の色素を使用するため容易で,紅餅作りの時に生じる黄汁などから庶民の染め物としてよく利用されていました。
一方,紅染めは、かつては高貴な身分の人しか着ることを許されず,京都の西陣織のような高級な着物にだけ使用されました。

紅花染(べにばなぞめ)の染色方法

1.紅もち・すり花などの干紅花50gをナイロンの布袋に入れ、水500cc に10ccの酢を混ぜたものを入れ、時々もみながら一晩放置しておきます。

2.脱水機などで黄色素の水溶液と分けます。黄色素水溶液は別の容器に移し替えておき、黄染液として使用するために保存します。

3.再び1をおこない、黄色素を洗い流します。最後はよく水を切っておきます。

4.染める布50gを水または温かいお湯に浸して糊抜きをしておき、水洗いをして濡らしておきます。2%の炭酸カリウム水溶液500ccを作ります。

5.黄色素を除いた紅花に、炭酸カリウム水溶液全て加えます。黄色の液が赤黄色となり、紅花から紅色素が溶け出してきます。目安の室温と時間は以下の通りです。
 室温が15℃以下なら6時間位。
 室温が15℃以上なら3時間位。
 時々もみだしながら放置します。
 
6.紅花は、さらによくもみだして水洗いを行い、紅色素を溶出し、前の液と一緒にします。紅色素のアルカリ液は、全部で4リットル以上になるまで数回に分けておこないましょう。

7.紅色素アルカリ溶液に、先に糊抜きした布または糸を入れ、静かにかきまぜながら、水でうすめた酢を少しずつ中和するまで加えると、紅花染めが出来上がります。

8,染液が淡黄色となったら染布または染糸を引き上げ、よく水洗いした後、再び微かに酢を含んだ水に浸し脱水後、乾燥して半乾きのときアイロンで仕上げます。

まとめ

紅花染めと一口に言っても、黄色の染色と紅色の染色など色が異なります。
みなさんも、ご自身の好みの紅花染を見つけてみてはいかがでしょうか。

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