船底袖(ふなぞこそで)とは?わかりやすく説明

着物の豆知識#着物,#和装,#和装小物,#着物の部位の名称

船底袖(ふなぞこそで)とは?

船底袖とは、着物の袖の形の一つです。船底袖は、袖下が船底の形に似ていることから名付けられています。袖口に向かうほどカーブを描きながら徐々に細くなるのが特徴です。

船底袖(ふなぞこそで)のメリットとは?

船底袖は、緩やかなカーブで短くなり、邪魔になりません。そのため、3歳頃までの男女児やそれ以降の男児の着物、普段着、作業用や家庭用の上着などに用いられます。袖丈が短く、若干丸みを帯びている船底袖は、可愛らしくもあり動きの妨げにもならず、子どもの着物にとってふさわしい袖の形と言えます。

船底袖(ふなぞこそで)以外の3つの袖の形

■薙刀袖(なぎなたそで)
薙刀袖は、大変古くからあったと言われています。形が薙刀に似ていることからその名称が付いたとされています。また昔、薙刀の稽古に婦人が着用したからともいわれていますが、その真偽はわかっていません。比較的、舟底袖よりカーブの度合いが浅いのが特徴です。

■平口袖(広袖)
長襦袢(ながじゅばん)や半纏(はんてん)、丹前(たんぜん)など、袖口が大きく開いている袖口を平口(広袖)と言います。

■小袖(こそで)
小袖は着物の原型とされていて、袖幅は少し狭く袖丈も短めなのが特徴です。平安時代には、朝廷に仕える人の正装である公家装束(くげしょうぞく)の下着として着用されており、十二単の下に重ねていたといわれています。その後、鎌倉時代になると下着ではなく表着として用いられるようになり、身分を問わず広まっていきました。また、江戸時代の後期には、袖の大きな振袖なども作られるようになり、小袖の呼び名はあまり使われなくなっています。

まとめ

船底袖は、緩やかなカーブで短くなっているため、邪魔にならず小さな子どもの着物として着用しやすくなっています。小さいお子様の着物や浴衣を選ぶ際には、袖の形も見てみると良いでしょう。

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