撚糸(ねんし)とは?わかりやすく説明

着物の豆知識#着物,#和装,#着物の生地

撚糸(ねんし)とは?

撚糸とは、糸に撚り(より)をかけた糸のことです。
撚糸は、糸を撚ることによって丈夫な1本の糸にすることができます。
そもそもほとんどの糸は、細かい繊維を複数束ねて1本の糸にしています。細かい糸を束ねて、撚りをかけることによって、まとまりが良く扱いやすい糸になるのです。

撚糸(ねんし)と撚り方向

撚糸には、撚りの方向があります。
右撚りの「S」と左撚りの「Z」とに分類されます。左撚りの「Z」の方が一般的に使用されることが多くなっています。
また、撚糸の撚りの方向によって表面の光沢や摩擦係数が異なります。ちりめんなどの生地のように、右撚りの「S」と左撚りの「Z」の両方の糸を組み合わせて作る生地もあります。

撚糸(ねんし)の効果

糸を撚ることによって、以下のような効果が生まれます。
・糸の強度がアップする
・糸の太さが均一になる
・弾力性や伸縮性が生まれる
・丸みが生まれる
・光沢が生まれる
・生地や肌触りに変化が生まれる
・糸切れを防ぐ
・風合いが生まれる
・織機の高速化に対応できる

撚糸(ねんし)の回数による違いとそれぞれの特徴

撚糸は、撚りの回数によって分類されます。撚りの回数は、1mあたり何回転したかによって表されます。撚糸の回数を表す単位は、「T/m」で表記します。

【甘撚糸(あまよりいと)】

撚りの回数が500回以下の撚糸のことです。
~特徴~
・ふんわりとした糸
・光沢感が少ない
・空気を含みやすい

【中撚糸(ちゅうねんし)】

撚りの回数が500T/m~1,000T/mの撚糸のことです。
~特徴~
・甘撚糸と強撚糸の中間のようなバランスのとれた撚糸

【強撚糸(きょうねんし)】

撚りの回数が1,000T/m~2,500T/mの撚糸のことです。
~特徴~
・固い風合いになる
・糸の強度が高い
・引き締まった糸になる
・発色性が高い
・表面効果が出せる

【極強撚糸(ごくきょうねんし)】

撚りの回数が2,500T/m以上の撚糸のことです。
~特徴~
・強撚糸よりも一層 固い風合いになる

まとめ

撚糸は、糸を撚ることによって、さまざまな効果が生まれます。また、糸を撚る回数の違いにより、その特徴も異なることも覚えておくと良いでしょう。

#撚糸 #撚糸の特徴 #着物用語辞典

LINE@友達登録で300円オフクーポン