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全通柄(ぜんつうがら)とは?六通柄やお太鼓柄についてもご紹介!

着物の豆知識

全通柄

全通柄(ぜんつうがら)とは?

お太鼓結び

全通柄とは、帯の端から端までの全面に柄があるものを言います。また全通柄は、総柄・通し柄とも呼ばれています。

―全通柄の特徴―

全通柄は、帯の全面に柄があるため、帯を締めた際に太鼓から胴の脇部分、さらには垂れの部分まで全て柄が見えるようになっています。そのため、無地の部分を気にせず多種多様な帯結びを行うことができるためスリムな人も ふくよかな人も体型に関係なく締めることができ、融通の利く帯とされています。
一方で全通柄は、帯全体に柄が織られるため、他のものよりも重みがあり生産コストもかかってしまうため、高価な帯とされています。

六通柄(ろくつうがら)とは?

全通柄が帯全体に柄があるのに対し、六通柄は、帯の6割ほどに柄が施された帯のことです。
帯を着けた後に隠れてしまう一周目部分が無地になり、二周目で柄が見えるように計算されています。この、一周目の無地の部分は通称「中無地」と呼ばれています。

―六通柄の特徴―

全通帯に比べて無地の部分があるため、軽量で価格も安価になりますが、帯を締めた状態の見た目は、一見すると全通柄の帯なのか六通柄の帯なのか見分けがつきにくいため、これも「総柄」と呼ぶことができます。
基本的に、六通柄はお太鼓結びを想定して柄が織られているため、振袖結びの定番「ふくら雀」を作ろうとすると、手先の柄部分が足りず無地が見えてしまうこともあるため、注意が必要となります。
また全通柄とは異なり、ふくよかな人の場合、無地が見えてしまうこともあるため、六通柄を購入する際には、結び方や体型も考慮するようにしましょう。

お太鼓柄(おたいこがら)とは?

とび柄やポイント柄とも呼ばれ、太鼓やタレ、おなか部分にのみ柄がある帯です。

―お太鼓柄の特徴―

染め帯に多く、結び方はお太鼓に限られます。

帯結びの種類によって異なる柄付け

ここまで、全通柄・六通柄・お太鼓柄とお話ししてきましたが、それぞれそんな帯結びで結ぶかにもよって、「この結び方は全通柄」などといった大体の決まりがあります。

■二重太鼓や代わり結びに用いられることが多いのは?
礼装や準礼装の際に結ぶことが多いのは二重太鼓になりますが、それに用いられるのは「全通柄か六通柄の袋帯」が一般的です。また、未婚女性の振袖に合わせるのは華やかな代わり結びが多く、どのように結んでも・どこから見ても柄が出るように、同じく「全通柄か六通柄の袋帯」を用いることが多いです。

■おしゃれ着としての一重結びに用いられることが多いのは?
おしゃれ着として着物を着用する際には、一重太鼓に結ぶことが一般的ですが、それに用いられるのは「お太鼓柄の名古屋帯や袋名古屋帯」に仕立てたものです。
ただし、おしゃれ着には全通柄や六通柄の名古屋帯や袋名古屋帯もあります。

まとめ

全通柄は、柄が多いため豪華で高価な帯です。一方で柄が少ない帯は比較的安価で購入できます。それぞれの特徴を知って、自分好みの帯を見つけてみてくださいね。

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