お祝いの着物でもある子どもの晴れ着は、どの行事に何を着せればいい?
お祝いの着物でもある子どもの晴れ着。
お宮参りは産着、三歳の七五三なら被布、成人式は振袖など、お祝いの着物を子どもに着せる機会は案外多いものです。
そこで、どの行事に対して、どんなお祝いの着物を着せてあげればよいのかを具体的に紹介します。
お宮参り(初宮参り)
赤ちゃんの誕生を祝う、初めての大きな行事がお宮参り(初宮参り)です。
その土地の産土神様や氏神様に赤ちゃんが無事に生まれたことを報告し、今後の健やかな成長を祈願します。
赤ちゃんが誕生した日を1日目と数えて、男の子なら生後31日目~32日目、女の子なら生後32日目~33日目に行う地域が多く、現在も生後1ヵ月頃を目安と捉えて、お宮参りの日程を決めるケースが多いようです。
お宮参りの着物は「産着」
お宮参りの赤ちゃんのお祝いの着物は「産着」が主流。
昔はお宮参りの正装といえば、白羽二重(しろはぶたえ)の着物の上に「祝い着」を掛けた「産着姿」でしたが、最近は白羽二重の代わりにベビードレスを内着にして、その上から「祝い着」を掛けるスタイルが増えています。
白羽二重は高価な割に他に着まわすことが出来ないことや、赤ちゃんの動きやすさなどを考えて、ベビードレスを代用するスタイルが定着したようです。
黒地に虎や龍の大胆な柄付けで根強い人気の産着
お宮参り産着|黒地に虎や松|U0133 男の子
レンタル価格6,900円(税込/往復送料込)
お宮参り産着|芸艸堂 黒地に吉祥龍 ブランド|U0112 男の子
レンタル価格9,800円(税込/往復送料込)
ターコイズブルーやグレーなどモダン地色も登場
お宮参り産着|ターコイズブルーに鷹|U0163 男の子
レンタル価格8,100円(税込/往復送料込)
お宮参り産着|グレーに金彩 鷹と飛鶴|U0164 男の子
レンタル価格8,100円(税込/往復送料込)
赤い地色に古典柄の産着なら伝統行事らしい装いに
お宮参り産着|赤地に鞠牡丹 雲取り 疋田|U0166 女の子
レンタル価格8,100円(税込/往復送料込)
お宮参り産着|ピンク地に牡丹と桜|U0036 女の子
レンタル価格8,100円(税込/往復送料込)
輝きのある白地や絞り染めに金駒刺繍の豪華な産着
お宮参り産着|白地に黄色 鞠や桜 金彩金駒刺繍|U0160 女の子
レンタル価格12,420円(税込/往復送料込)
お宮参り産着|絞り染めに扇の金駒刺繍|U0046 女の子
レンタル価格10,260円(税込/往復送料込)
お食い初め(百日祝い)
お食い初め(百日祝い)とは、生後100日前後の赤ちゃんをお祝いする行事で、一生食べることに困らないようにとの願いをこめて、赤ちゃんに食べる真似をさせるのが特徴です。
この食べる真似をさせるためのお祝い膳は「一汁三菜」が基本といわれ、赤飯や尾頭付きの鯛、煮物、汁物、香の物を用意するのが定番となっています。
お食い初めの着物は「色付きの小袖」
お食い初めでのお祝いの着物は、「色付きの小袖」を着るのが慣わしです。
「小袖」は着物の原型ともいわれ、袖の幅が狭くて丈が短いのが特徴です。昔は生まれたばかりの赤ちゃんには生後100日までは白い着物を着せるのが一般的で、お食い初めと同時に行う「お色直し式」で初めて「色付きの小袖」を着せていました。
そのため、伝統を重んじるのであれば「色付きの小袖」を着せてもいいですし、赤ちゃんの動きやすさ、面倒の見やすさを重視するなら、着物柄や袴風のロンパースでもOK。
また、お宮参りとお食い初めを一緒に行う地域や、気候や体調の関係でお宮参りとお食い初めを一緒に行う場合には、「産着」を利用するケースが多いようです。
初節句
初節句とは、赤ちゃんが生まれて初めて迎える節句のことです。
女の子なら3月3日の「桃の節句」(雛祭り)、男の子なら5月5日の「端午の節句」に、赤ちゃんの健やかな成長を願ってお祝いをします。
初節句のお祝いの着物は、男の子なら「陣羽織」、女の子なら「被布」が定番の衣装といわれていますが、必ずしもこれを着なければならないというわけではありません。
女の子は「被布」や「祝い着」
女の子の初節句の場合、生命力と魔除けの意味を持つ赤い色の「被布」を着せるという慣わしがあり、豪華な雛人形にはいまでも「被布」が付いていることがあります。
この雛人形に付いてくる「被布」は、実は着るよりも飾るためのものですが、着せた姿を撮影したい場合には、記念にベビードレスやロンパースの上から着せてみてもいいでしょう。
実際の晴れ着としては「産着」を利用する方が多く、赤い「被布」の代わりに赤やピンクの「祝い着」をレンタルして写真に収めるケースが増えています。
赤ちゃんが動きやすい、女児用のベビー着物や袴ロンパースなども注目を集めています。
アニバーサリー(1歳-2歳)|【JAPAN STYLE】ベビー着物 十二単|A0011 女の子 / レンタル価格7,980円(税込/往復送料込)
アニバーサリー(1歳-2歳)|【JAPAN STYLE】ベビー着物 乙姫|A0012 女の子 / レンタル価格7,980円(税込/往復送料込)
アニバーサリー(1歳-2歳)|【JAPAN STYLE】ベビー着物|A0013 女の子 / レンタル価格7,980円(税込/往復送料込)
男の子は「陣羽織」や「祝い着」
男の子の定番衣装「陣羽織」は、かつて武将が合戦の時に着ていた羽織のことで、男の子が武将のように強く育つことを願って着せるようになりました。
最近では、初節句用の羽織・袴・着物が一体となっている1歳男児用のベビー着物や、着物風ロンパースも人気です。
また、男の子の節句でもお宮参りの「産着」を利用するケースが見受けられます。兜や鯉などが描かれた「祝い着」を利用することで、初節句らしさを演出することができます。
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七五三
七五三は平安時代に行われた、3歳の「髪置き」、5歳の「袴着」、7歳の「帯解き」の儀式が由来といわれています。
昔から節目になると子どもの成長を祝い、子どもの健康と幸福を祈願してきたことが、 七五三という形で現代へと継承されています。
七五三の3歳は「着物に被布」
3歳の七五三の着物には、男女ともに「三つ身」と呼ばれるサイズの着物に「被布」を合わせて着用します。
お宮参りの際に着た「一つ身」の着物を仕立て直して着ることもあります。
昔は着物に「兵児帯」を結び、「被布」を着せていましたが、最近は着物の付け紐を結ぶだけで、「兵児帯」をしないケースも増えています。
男の子の場合は「被布に着物」だけでなく、「羽織袴」スタイルの地域もあります。
七五三 三歳被布セット着物 W-G-3-11 / レンタル価格17,800円(税込/往復送料込)
七五三 三歳被布セット着物 W-G-3-13 / レンタル価格17,800円(税込/往復送料込)
七五三の5歳は「着物に羽織袴」
5歳の男の子の七五三では、「羽織袴」を着用します。礼装用の「着物」に「角帯」を結んで「袴」をつけ、その上に「羽織紐」を付けた「羽織」をはおります。
仕上げに「お守り」をつけた「懐剣」を袴の帯部分に差し込み「白扇」を手で持つか、帯に差し込みます。
七五三 五歳羽織袴セットW-B-5-23 / レンタル価格17,800円(税込/往復送料込)
七五三の7歳は「四つ身の着物に袋帯」
女の子の七歳の七五三の場合は、「四つ身」という子ども用サイズで仕立てられた着物に、大人と同じ華やかな色や柄の「袋帯」を締めます。
最近は帯結びが簡単にできるようにと、「作り帯(祝い帯)」を利用するのが主流です。
装飾として、「しごき」を帯下に巻き、衿元には「筥迫」(江戸時代の化粧ポーチ)を入れ、「末広(扇子)」を帯に挟みます。
七五三 七歳着物セット【紅一点】W-G-7-37 / レンタル価格34,800円(税込/往復送料込)
七五三 七歳着物セット【乙葉】W-G-7-10 / レンタル価格24,800円(税込/往復送料込)
十三参り(十三詣り)
十三参り(十三詣り)とは、数えで13歳になった子どもが、知恵と福徳を授ける虚空蔵菩薩を参拝する行事です。
「知恵参り」や「知恵もらい」とも呼ばれ、関西地方を中心に行われていますが、関東地方でも行われている地域があります。
十三参りの着物は「本裁ちの着物」
十三参りでは、初めて「本裁ち(ほんだち)」の大人用の着物を着ます。
女の子の場合、「本裁ち」の中振袖を身に着けるのが主流ですが、母親や祖母の振袖や訪問着、付け下げなどを着用するケースもあります。
大人用の寸法のため、十三参り当日は肩上げをして着用し、終わったらすぐに肩上げをほどくのが儀礼となります。
男の子は大人の男性の正装と同じ、「紋付羽織袴」を着用します。
「紋付羽織袴」とは、「長着」と呼ばれる着物に「袴」を履き、家紋の入った「紋付の羽織」を着用した姿のこと。
昔ながらの「紋付羽織」は黒などの落ち着いた色が基調でしたが、最近はカラフルなものやおしゃれなデザインのものも増えています。
成人式
成人式とは、大人の仲間入りを果たしたことを祝福するために行われる式典のこと。
毎年1月の第2月曜日(成人の日)に開催されます。
2022年に成年が20歳から18歳に引き下げられましたが、成人式の対象年齢を引き続き20歳にする自治体と18歳に引き下げる自治体があるので、これから成人式を迎えるという人は自分が住む自治体はどちらで祝うのかを前もって確認しておきましょう。
そんな成人式の由来は、奈良時代以降に数え年12〜16歳の男子が行った「元服(げんぷく)」の儀式。「元服」すると、服装や髪型を大人のものへと改め、幼名から新しい名前に変えていました。
成人式の着物は「中振袖」「紋付羽織袴」
成人式では和服の場合、男性は「紋付羽織袴」、女性は「中振袖」を着用しますが、昔の「振袖」はいまより少し袖が短く、主に普段着として子どもたちが着ていました。
しかし、時代とともにデザインが変化し、袖が長くなったことから普段着としては着られなくなったため、「未婚女性の格式高い礼装」へと変化。
また、「振袖」には袖を振る仕草が「魔除け」や「厄払い」になるという意味もあるため、成人式のようなお祝いの日に着用する特別な着物になったようです。
振袖|白と黒に孔雀|F0164 / レンタル価格 49,000円(税込/往復送料込)(2-12月は半額)
卒業式
卒業式とは、教育課程を修了したことを認める卒業証書を生徒に授与し、新たなる門出を祝う式典です。学校生活に折り目を付けることで厳粛な気分を味わい、新生活への動機付けとなるための活動という意味もあるようです。
そんな卒業式、とくに大学や短大、専門学校などの卒業式では、「袴姿」で出席する女生徒が多く見受けられます。ではなぜ、和服の中でも「袴」なのでしょうか。
卒業式の着物は「袴に小振袖」
「袴」はもともと平安時代に宮仕えしていた女性の衣服でしたが、明治時代に女学生向けの制服として取り入れられるようになりました。華族女学校などの上流階級の学校に導入され、やがては一般の学校にも広まり、「袴は女学生の制服」というイメージが定着。
そのため、「袴姿」は礼装としてふさわしい着物であり、動きやすさ、優美さも兼ね備えていることから、卒業式の式服ともいえる存在となったようです。
現在では、卒業式の「袴」に合わせる着物は「二尺袖にあたる小振袖」が主流ですが、中振袖を使用したり、訪問着を合わせる方もいます。
また、卒業式といえば「袴」スタイルと考えがちですが、卒業式に礼装である「中振袖」で出席しても問題はありません。
卒業式袴|赤に市松八重桜着物×カラシ刺繍袴|S0085 F / レンタル価格19,800円(税込/往復送料込)
卒業式袴|青に矢羽根牡丹柄着物×黒刺繍袴|S0084 F / レンタル価格19,800円(税込/往復送料込)
まとめ
生まれてから成人式や大学の卒業式を迎えるまでの間に、子どもたちには実にさまざまな行事が待っています。
中でも、今回紹介した日本の伝統行事では、お祝いの着物でもある晴れ着を着せてあげることができます。
どの行事も洋服で出席しても問題はありませんが、せっかくの着物を着る貴重な機会。
しかも、その時にしか着せてあげられない着物ばかりなので、ぜひ、子どもたちにはお祝いの着物を着せて、記念に写真や動画を撮影するなど、日本の伝統文化を家族で楽しんでみてはいかがでしょうか。