内祝いとして出産祝いのお返しをする時期や金額、注意点、オススメのギフトとは

2025年7月25日内祝い,マタニティ#内祝い

内祝いとして出産祝いのお返しをする際には、贈る時期や金額、贈り方など覚えておきたいマナーがあります。
また、出産内祝いと出産祝いの違いがわからないという声もあるため、この記事では「出産内祝い」の基本知識を紹介します。
ぜひ、出産前の時間のある時にでも読んで、内祝いの準備に役立ててくださいね。

内祝いとは？

内祝いの「内」には身内という意味があり、身内の結婚や出産などの慶事の際に、親戚や親しい方へ喜びをお裾分けすることから来ています。

お祝い事の報告と挨拶を兼ねており、先方からお祝いをいただいたかどうかに関わらず、内祝いの品を贈ることが慣習となっていました。

昔と今の内祝いの違い

結婚、出産、入園・入学、新築など、さまざまな内祝いがあるのは昔も今も変わりませんが、その意味合いやスタイルは少しずつ変化しています。

もともとの内祝いとは？

もともとの「内祝い」は身内にお祝い事があったときに自宅に親戚や近隣の人、親しい人を招き、食事をふるまうなど、お披露目やご挨拶するための宴席のことでした。

みんなで集まり一緒に飲食をすることで、縁を深める、喜びを分け合うという目的がありました。

また、招待したけれど来れなかった方などには、幸せのお裾分けをするための「お福分け」として、お祝いの品を渡していたのですが、これが内祝いを贈るという習慣につながっていきました。

現代はお返しが主流に

時代が変わり核家族化が進むと、お祝い事があっても自宅に親戚や親しい人を招待するという機会は次第に減っていくことに。

代わりに「内祝い」として贈り物をすることで、お披露目やご挨拶をするようになりました。

さらに、お祝いをいただいた場合のお返しを「内祝い」としてお贈りすることも一般的になり、現在はいただいたお祝いへのお返しのことを「内祝い」だと捉えている方も多いようです。

出産内祝いとは？

現在の「出産内祝い」は、“いただいた出産祝いへのお返し”という考え方が一般的です。

本来の「内祝い」は出産祝いをいただいたかどうかに関わらず、出産の報告とご挨拶をすることが目的で、お世話になった方や今後お世話になる方たちを自宅へ招いて、お披露目の宴を開くことでした。

そのため、内祝いはお祝いをいただいていない方や近隣の方、これからお世話になる方などに贈っても問題ありません。

しかし、その場合には先方に負担を感じさせない気遣いが必要です。

例えば、お赤飯やお菓子などに「今後もよろしくお願いします」などのメッセージを添えて挨拶しておくことで、良好なおつき合いにつながります。

出産祝いと出産内祝いの違い

「出産祝い」は、出産した家族や親戚、友人などに対して「おめでとう」の気持ちを込めて贈るお祝い金や贈り物のことをいいます。

「出産内祝い」は、そんな出産祝いを贈ってくれた方に対して、お礼として贈るお返しのこと。

前述したように、もともとは「身内のお祝い」の意味で、自分の家でおめでたいことが起きたときにその幸せをお裾分けするとために始まった風習です。

しかし現在の「出産内祝い」はお裾分けではなく、出産祝いをいただいた方へのお返しに贈る物という意味が主流になっています。

出産内祝いのマナー

では、実際に出産祝いをいただいた方に出産内祝いを贈る場合、どんな点に気をつければいいのでしょうか。

出産内祝いを贈るタイミング

内祝いを贈るタイミングとしては、出産してから1カ月以内が目安となります。

赤ちゃんが生まれてから1か月の間に出産祝いをいただくことが多いため、お宮参りの前後（生後30日前後）がお返しの時期となります。

生まれてすぐにお祝いをいただいた場合でも、出産して1か月前後であれば、お祝いをいただいた方々にまとめて内祝いを贈ってもマナー違反にはなりません。

ただし、遅くても出産後2か月以内には贈るようにしましょう。

また、産後はママの体調が優れない、慣れない育児で贈り物を手配する時間がない場合も。出産前にあらかじめ贈る物の目途をつけおくとスムーズに送ることができます。

出産内祝いの金額や相場

最近の内祝いはお祝いをいただいた方に、お返しの形で内祝いを贈るのが主流です。

その場合、先方から贈られた出産祝いの3分の1から半額程度の出産内祝いを贈るのが一般的です。

それより高額なものを贈ると「お祝いが安かったのかもしれない」と不安にさせるなど、先方に気を遣わせてしまう可能性があります。

そのため、お返しとしての出産内祝いを贈る場合には、いただいたお祝いの額を超えないようにすることが大切です。

出産内祝いの「のし」のかけ方や書き方

出産内祝いには「のし」をかけるのが一般的です。

のしのかけ方

出産内祝いの「のし」に関しては、内のしでも外のしでも問題はありません。

一般的には、控えめな印象となる内のしが好ましいとされますが、先方の住んでいる地域や関係性によって、内のしにするか、外のしにするかを選ぶといいでしょう。

のしの水引きは蝶結び

のしの水引きは紅白の「蝶結び」を選びます。

「蝶結び」は何度も結び直せることから、「何度繰り返してもうれしいこと」に使われます。「蝶結び」のほかにも「花結び」と呼ばれることもあります

のしの表書き

のしには水引きの上部に「出産内祝」もしくは「内祝」と書き、下部に赤ちゃんの名前を書きます。

のしに赤ちゃんの名前を書くのは、この贈り物が赤ちゃんからのはじめての感謝の気持ちであることと、赤ちゃんの紹介も兼ねているため。

赤ちゃんの名前にはふりがなをつけておくと、覚えてもらいやすくなります。

出産内祝いの贈り方

出産内祝いを贈る場合には、出産祝いをいただいた方々に直接会ってお礼を述べ、内祝いの品物を渡すことで誠意が伝わりやすくなります。

また、このときに直接赤ちゃんをお披露目することができます。

しかし、先方が忙しかったり遠方に住んでいたりする場合、お伺いするタイミングが取れないこともあります。そんなときは郵送や配送で贈りましょう。

急に訪ねていくと先方を恐縮させたり、驚かせてしまう可能性があるので気をつけて。

内祝いを贈るとき、とくに郵送や配送の場合には品物だけではなく、赤ちゃんのお披露目を兼ねて、赤ちゃんの写真つきのメッセージカードなどを一緒に贈るといいでしょう。

最近は無料でメッセージカードがつくサービスもあるので、上手に利用しましょう。

出産内祝いを喪中の方に贈っても大丈夫？

出産内祝いを贈る方の家族などに不幸があった場合には、内祝いを贈るタイミングとのしの書き方に注意が必要です。

仏式の場合、四十九日を過ぎた「忌明け」から次の命日までは「喪中」となるのですが、「喪中」であっても「忌明け」を過ぎていれば、内祝いを贈ってもよいとされています。

しかし、亡くなった方が乳児や幼児なら、出産内祝いを贈ることは避けた方がよいでしょう。また、「忌明け」後であっても悲しみが癒えることは難しいだろうと考えられます。

まずは先方へのお悔やみを優先し、いただいたお祝いに対する感謝の気持ちを伝え、四十九日が過ぎてから、のし書きを「内祝い」ではなく「御礼」として贈るのがマナーとなります。

出産祝いとお七夜のお祝いをいただいた場合

出産祝いとお七夜（生後7日目に行う命名式）のお祝いの両方をいただいた場合、内祝いはそれぞれに対して別々に贈るのが基本です。

お七夜のお祝いは、出産祝いの一部として考えられることもありますが、両方いただいた場合には、それぞれの品物や金額に応じた内祝いを準備するのが丁寧な対応といえるでしょう。

出産内祝いを贈る場合の注意点

出産祝いをいただいた方に、出産内祝いを贈る場合には、次のことに注意しましょう。

すぐに出産祝いのお礼を伝える

出産祝いをいただいたなら、電話か手紙ですぐに感謝の気持ちを伝えます。

贈った方は出産祝いが無事に届いたかを気にしているで、無事に届いていること、喜んでいることを伝えることが大切です。

お礼状は出産祝いをいただいた3日以内に送るのがマナーですが、それを過ぎる場合には先に電話をしておきましょう。

贈り漏れがないようリスト化する

出産祝いをいただいた方には漏れなく内祝いを贈りましょう。

そのためには、事前に対象者のリストの作成や住所の確認、何を贈るかを価格帯別に選んでおくなど、出産前にできることは準備しておくことをオススメします。

贈る時期が遅れないようにする

出産内祝いは遅くとも出産後2カ月以内に贈るのがマナー。

2カ月を過ぎてしまった場合には遅くなったことを詫びる言葉を添えて、内祝いを贈るとよいでしょう。

地域の慣習を調べておくことも大切

贈る相手が住む地域では、どんな内祝いの慣習があるのかを事前に調べておくといいでしょう。特に親戚や目上の方に対しては、失礼にあたらないように贈る時期、贈り物の金額、お礼状の内容について家族で相談して贈るようにしましょう。

出産内祝いに添えるメッセージやお礼状の書き方

出産内祝いを贈る際には、感謝の気持ちが伝わるようにメッセージカードやお礼状も付けるのが一般的です。

ここでは、メッセージやお礼状の書き方やルールを紹介します。

メッセージやお礼状の構成内容

感謝の気持ちを伝えるメッセージの構成は以下の通りになります。

お礼状の場合も基本内容は同じですが、頭語・結語と時候の挨拶を入れることで、かしこまった雰囲気になります。

「お返し」・句読点・忌み言葉は避ける

出産内祝いに添えるメッセージやお礼状には、使用するのを避けたほうがよい言葉があります。

例えば、「お返し」という言葉を使用すると、「もらったから返す」という義務的なニュアンスを強く感じる可能性があるため、避けたほうがいいでしょう。

読みやすい文章を書くためには句読点が必要ですが、文章を「区切る」というニュアンスから、お祝い事の文面では使わないようにするのがマナーとなります。

「別れる」「切れる」「離れる」「去る」「冷える」「終わる」「流れる」などの、いわゆる忌み言葉も、お祝い事にふさわしくない言葉のため、使用しないように注意しましょう。

相手に合わせた文章にする

メッセージやお礼状を書くにあたり、定型文を使用してもかまいませんが、両親や親族、友人、職場の上司など、相手に合わせて自分なりに文章をカスタマイズしましょう。

贈る方に合わせた適度な距離感を感じさせる文章を心がけることが大切です。

お礼状には白の便箋と封筒を使用

お礼状の場合は、白い便箋に黒かブルーのインクで書くのがマナー。
便箋は白無地が望ましいですが、罫線が入っていても問題はありません。
封筒は白の無地を用いて、表書きには先方の名前に様をつけ、差出人は赤ちゃんの名前ではなく夫婦の連名とします。 このとき、封筒の封はせずに内祝いと同封してもらうことが大切です。

メッセージの場合には、赤ちゃんの写真入りカードに書いて送ると喜ばれます。

ただし、相手に対して失礼ではないか、相手にちゃんと感謝の気持ちが伝わるか、などの視点を忘れずに、お礼のメッセージや手紙を用意しましょう。

出産内祝いにふさわしいギフトの選び方

実際に出産内祝いとして贈るとしたら、どんなギフトがよいのでしょうか。
出産内祝いの選び方の注意点とオススメのギフトを紹介します。

贈る相手の好みや年齢などをリサーチする

出産祝いをいただいた相手の方の好みや趣味、ライフスタイルなどを、パートナーやそれぞれの実家にも協力してもらい、事前に調べておくといいでしょう。

それでもよくわからない場合には、相手の年齢を考慮した年代別に好まれるギフトや、最近人気の高いアイテムなどを調べて、その方に喜んでもらえそうなものを選ぶことが大切です。

失礼になるかもしれないギフトは避ける

最近は昔ながらの風習などを気にしない方も増えていますが、内祝いとして贈ると失礼にあたるアイテムもあるので注意が必要です。

例えば、弔事で使用されることの多い日本茶、縁を切ることを想像させる包丁やナイフなどの刃物、肌着や靴下なども「着るものに困っている人」と思われているのかと受け取られてしまう可能性がありますので、避けたほうがよいでしょう。

また、食品は人気のギフトですが、賞味期限の短いものを贈ってしまうと、さあ食べようと思ったときには賞味期限が切れていたということも

旬の果物などを贈る場合には、予め先方に確認しておいたほうがよいかもしれません。

出産内祝いとして人気の高いギフトを選ぶ

では、出産内祝いにはどんなギフトを選べばいいのでしょうか。

「自分では購入しないが、もらったらうれしいもの」「誰もが知っている有名ブランド」「最近人気や話題のアイテム」を選ぶのがポイント。

例えば、人気パティシエや有名ブランドのスイーツ、幅広い年代が楽しめるジュースやコーヒー、紅茶などのドリンクなら、喜んでくれる方も多いはず。

また、いくつあっても喜ばれるタオル、入浴剤や洗剤などの日用品も人気です。

相手の好みやライフスタイルがわからない場合には、相手が好きな物を選べるカタログギフトもオススメです。

祖父母などの身内には、赤ちゃんの名前入りギフトもいいでしょう。

孫の名前が入ったアイテムを見るたびに、笑顔になってもらえるのではないでしょうか。

まとめ

出産祝いをいただいた方には、感謝の気持ちを込めて「出産内祝い」をお返しするのが一般的です。

大切な方と今後も良好なおつきあいをしていくために、失礼のない内祝いの贈り方や、贈る時に配慮すべきマナーなどを確認して、感謝の気持ちがしっかりと伝わる出産内祝いを贈りましょう。

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