結婚式で色留袖を着るのはマナー違反ですか?
結婚式に色留袖を着ることがマナー違反になるかどうかは、色留袖の紋の数と立場によって異なります。色留袖は紋の数によって格が変わるため、立場によっては結婚式にふさわしい場合とそうでない場合があるのです。
新郎新婦の母親は黒留袖が正式
例えば、新郎新婦の母親として結婚式で着用する着物は、もっとも格の高い五つ紋を付けた黒留袖を着用するのが正式なスタイルです。
確かに色留袖は五つ紋を入れれば黒留袖と同格の正礼装になるため、新郎新婦の母親が着用してもマナー違反ではありませんが、ゲストをお迎えする立場として、最上級の感謝の想いを込めて、もっとも格の高い黒留袖を着るのが主流となっています。
ゲストが五つ紋の色留袖を着るのはNG
結婚式のゲストは、親族の格を超える着物は着ないことがルールです。
前述した通り、五つ紋の色留袖は黒留袖と同格の正礼装となりますから、着用できるのは新郎新婦の親族の方だけとなります。
ゲストとして招かれた友人や職場の同僚などが、五つ紋の色留袖を着ることはマナー違反となるので気をつけましょう。
三つ紋や一つ紋の色留袖の場合
三つ紋や一つ紋の色留袖は準礼装となり、五つ紋の正礼装よりも格が下がるため、本来であればゲストが着用してもマナー違反にはなりません。
しかし実際には、三つ紋や一つ紋の色留袖を親族が結婚式で着用していることも多く、ゲストが着ていると親族だと誤解されがちです。
マナーとは周囲の方に心地よく過ごしてもらえるようにすることですから、ゲストの場合は、誤解されやすい三つ紋や一つ紋の色留袖よりも、訪問着を選んだ方がいいでしょう。