羽織袴(はおりはかま)とは?わかりやすく説明
羽織袴(はおりはかま)とは?
羽織袴とは、江戸時代の武士の礼服です。
羽織袴は、羽織と袴を着用した、男子の和服の正式の服装をいいます。
現代では、和式の結婚式で男性が着る着物です。
紋付羽織袴(もんつきはおりはかま)
羽織袴の羽織は、明治時代に太政官令で礼装を定めた際に「黒五つ紋付き羽織袴」としたことで正装・礼装とされるようになりました。
そのため、「紋付袴」「紋付」「紋服」など省略した名称で呼ばれることもあります。
結婚式で着る紋付袴には2種類あり、最も格が高い正礼装の「黒五つ紋付羽織袴」と、準礼装になる「色紋付羽織袴」です。
和婚の際、男性の衣装は、女性の衣装に「格」を合わせます。
女性が白無垢、色打掛、黒引き振袖、本振袖→男性は黒五つ紋付き羽織袴
女性がお色直しなどで「振袖」を着るなら→男性も色紋付羽織袴
ただし、新和装と呼ばれる洋風を取り入れた衣装の場合は、格にとらわれずに女性と色味を合わせた色紋付羽織袴を選ぶことも増えてきました。
◎黒五つ紋付き羽織袴(正礼装)
黒五つ紋付き羽織袴は、以下のようなものです。
・羽織は、絹織物である羽二重(はぶたえ)の生地で黒一色。
・背中心、両胸、両外袖の計5ケ所に白く染め抜き紋が施されている。
・長着は、羽織と同素材で、白羽二重の付け比翼仕立て(羽織と同じ箇所に染め抜き五つ紋)。
・袴は、袴地で最高級の生地仙台平(せんだいひら)の縞(しま)織り。
・白一色の小物類。
◎色紋付羽織袴(準礼装)
長着と羽織を黒以外の白・グレー・茶・紺などの色に変えて、仙台平の袴を合わせます。
「黒五つ紋付羽織袴」より1つ格が下がり、準礼装となります。
色紋付の場合、家紋の数は1個から5個とはっきりとは決まっていませんが、家紋の数が多いほうが格が上がります。
羽織袴に必須のアイテムとは?
●羽織・着物
●袴(はかま)
●長襦袢(ながじゅばん)
着物の下に着用します。半衿が付いたタイプの半襦袢や一般的な長襦袢があります。
●腰紐(こしひも)
襦袢用と着物用の2本あると良いでしょう。
●角帯(かくおび)
着物、袴の雰囲気に合う色や柄を選びましょう。
●白扇(はくせん)
装飾品の一つで、結婚式などの礼装時には必需品です。
●羽織紐(はおりひも)
羽織を着用時、前身頃がはだけないように留めるものです。
●足袋(たび)
ストレッチの効いた足袋は、靴下感覚で履けるため、おすすめです。
●草履(ぞうり)
身長を高く見せてくれる甲高草履もあります。
番外編~あると便利なグッズ~
・殿方肌着・ロングパンツ
襦袢の下に着用するため、汗や皮脂を吸収してくれる綿100%のものがおすすめです。
・重ね衿(えり)
礼装時の黒紋付には着物に白の重ね衿を付けます。
・巾着
信玄袋(しんげんぶくろ)ともいいます。お財布やスマートフォン、ハンカチやティッシュなどちょっとした小物入れです。
・次足台(つぎあしだい)
ヒール台とも呼ばれる身長を高く見せるための台です。専用の次足用足袋の中に入れて使用するため外見からは全く分かりません。ただし、通常の足袋は履けませんのでご注意ください。
・補正パット
恰幅の良い着物姿になるように補正するためのアイテムです。男性は、胸板が厚く、ウエストがあるほど着物姿が素敵になります。
・トリオ締め
クリップ付きの伊達締め1本、着物ベルト2本の3本セットです。着崩れを防ぎ、締め付け感を軽減してくれます。
まとめ
羽織袴は、江戸時代に武士が装っていた正装ということでした。
現代においては、結婚式や式典などで着用されることも多くなりました。
羽織袴を着て、晴れの日を華やかにしてみてはいかがでしょうか。
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