和装の巾着とは?わかりやすく説明
「巾着(きんちゃく)」とは、袋物の一種で、開口部をひも類で締める袋をいいます。
巾着は、実用と装身具的な役割を兼ねた小さな袋物で、その形は円形、楕円(だえん)形、干柿(ほしがき)形など様々なものがあります。巾着袋(きんちゃくぶくろ)ともいいます。
巾着は、小物や手回り品を入れて持ち歩くために使われ、昔は腰につけて下げたことから「腰巾着」という名称もあります。
巾着の形状から見る歴史とは?
巾着というアイテムはとても歴史がありますが、本当の始まりをいうと約5000年も昔の古代人が持っていたという話もあります。とはいえ、一般的に知られるのは江戸時代が始発点です。
巾着のひもが長いのは、丈夫で幅広い帯が普及した際に、荷物を入れるポケットのような場所もないことから帯に巾着をつけて使用したことが理由です。その際に、巾着が落ちてこないようにするためにストッパーとして利用したのが、「根付」というアイテムです。
本来は、ストッパーとしての役割がある根付ですが、ワンポイントアクセントとして様々なおしゃれな根付を楽しんでいたそうです。
江戸時代の根付は、現在は価値ある骨董品として海外でも高額で取引が行われているそうですよ。
現在の巾着は腰に付けずに使用するのが一般的なので、長いひもはちょうちょ結びにして可愛く身に着けましょう。
和装小物として巾着

大人の女性、子ども、大人の男性が巾着を持つのにふさわしいシーンは以下の通りです。
・大人の女性が巾着を持つシーンとしては、浴衣やカジュアルな装いや卒業式の袴の時におすすめです。
浴衣の時には、竹などで作られたかごがついたタイプの「かご巾着」も素敵です。
・子どもが巾着を持つ持つ機会としては、浴衣や七五三の時でしょう。
・大人の男性は、巾着袋というよりも、袋口からひもが見えるタイプの「信玄袋」が縛ってもすっきりした形のため、着物や浴衣に合わせるかばんとして人気があります。
巾着の結び方、持ち方
巾着のきちんとした結び方や持ち方をご紹介します。美しい着姿になるためには、小物にも気を使いましょう。
1.巾着の口をしぼります。
このとき、紐の両端に球結びをもってくるようにします。
2.ひと結びした後、ちょうちょ結びをします。
3.ちょうちょ結びでできた輪の部分を引いていくと、球結びが引っかかって止まります。
4.もう一方の輪も引いていくと、2つの輪ができます。
5.2つの輪の形をそろえます。
2つの輪をそろえて持ちますが、指先に軽くひっかけるような感じで持ちます。
巾着のひもを長いまでもつとだらしなく見えますのでNGです。
まとめ
いかがでしょうか?巾着は和装小物の中でも、わりと普段に馴染みのあるアイテムのひとつではないでしょうか?小ぶりで上品な巾着ならではの魅力は、和装を楽しむ際にぜひ合わせて楽しみたいアイテムだといえるでしょう。
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