袴の種類 女性用編をわかりやすく説明
袴の種類は4種類。卒業式に女学生の着用する女袴(おんなばかま)だけでなく、
神職が身に着ける差袴(さしこ)・巫女袴・捻襠切袴(ねじまちのきりばかま)などの袴の種類があります。
現在の卒業式などでよく履かれている女性用の袴(女袴)は明治時代・大正時代の女学生が履いていたことがルーツとされています。
それでは袴の種類をご紹介いたします。
女袴(おんなばかま)
女袴は袴の種類の中でも下田歌子女史考案の卒業式でおなじみの袴で、スカート式で間に股のない行灯袴です。
明治に入って文明開化とともに女性の社会進出で女学生の学生服に最初は男の袴をつけていましたが、世間がそれをバッシングしたため、女性のための袴として考案されました。
男性の袴と違い、腰板がなく、圧迫感がなく着用しやすく、袴の中心にマチが入っていないのでスカートのようになっておりお手洗いの便がよく広く広まりました。
前後の腰(紐部分)に芯となる板紙が入らないので圧迫感が無く、もっとも着用しやすいです。
女性の場合はトイレの関係から、行灯袴が良いようです。
女袴は宮中の女房袴の伝統から後ろ腰に「腰板」を付けないのが本義ですが、最近では、腰板付きの女袴もあるようです。
着用にあたってはバストのすぐ下で帯を結ぶ「胸高」にするのが特徴です。
差袴(さしこ)・巫女袴
神社など、神職がはく袴を「差袴(さしこ)」といいます。
男子神職の場合は普通の男袴と同じく、股のある「馬乗袴」ですが、巫女さんは行灯袴タイプの袴の着用が多いです。
着用は腰骨に掛ける高さに合わせ、前で紐を蝶結びに結びます。
捻襠切袴(ねじまちのきりばかま)
女性神職が着る袴で巫女袴と違い股がある「馬乗袴」です。
上から下まである袴の襞(ひだ)が上にしかないタイプです。
切袴
袿袴装束で着用する切袴です。
袿袴装束の袿(うちき、うちぎ)は公家装束の着物と袴を着ます。
十二単のように裾を引きずる長袴ではなく外出用の裾の短い袴です。
腰(紐)が1本でU字型に付いています。
平安時代以来の長袴の裾を切りつめたもので、外出には便利なものでこれに洋靴を履きます。
#袴の種類
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