京友禅(きょうゆうぜん)とは?わかりやすく説明

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京友禅

京友禅(きょうゆうぜん)とは?

京友禅とは、友禅染という技法で作られた着物で、その中でも京都で生まれたものを指しています。京友禅は、経済産業省指定伝統的工芸品として1976年に指定されました。日本三大友禅のひとつで、このほか「加賀友禅」、「東京友禅」が知られています。

京友禅(きょうゆうぜん)の歴史とは?

京友禅が京都に広がったのは、17世紀後半で江戸時代に入ってからです。その当時、扇絵師として京都で活躍していた宮崎友禅斎(承応3年=1654生)が描いた斬新な絵柄を着物に用いたことに始まると言われています。
この時の時代的背景として幕府が贅沢を禁止する奢侈禁止令(しゃしきんしれい)を出し、着物においては総鹿の子絞り(そうかのこしぼり)が取り締まりの対象とされました。
鹿の子絞りの生産が禁止され、仕事が無くなった染め職人、そして華やかな着物を着ることを楽しみの一つとしていた女性たちにとって、豪華でありながら奢侈禁止令の対象外の友禅染の発明は画期的であったと言えます。

京友禅(きょうゆうぜん)の種類は?

京友禅

京友禅は大きく分けると「手描き友禅」と「型友禅」の2種類に分類できます。

【手描き友禅】
模様の一つ一つに刷毛(はけ)や筆を使い、手作業で色を付けていくのが大きな特徴です。

【型友禅】
型友禅は、手描きをおこなう工程を型紙を使っておこないます。手描き友禅が一点ものであるのに対して、型友禅は同じ模様の着物を何枚も染められるため、大量生産ができるのが特徴です。

京友禅(きょうゆうぜん)の魅力とは?

京友禅は、世界で愛されています。それは、世界に誇る豪華絢爛さ。多色使いで非常に色鮮やかなのが特徴です。それは、隣り合う色が混ざらないよう、糸目糊(いとめのり)で防染して模様を描き染めていく技法があるからこそそれが実現できるのです。
また京友禅のグラデーションの美しさも魅力のひとつ。模様の中心が濃く、外に向かって淡くぼかしていくという技法が特徴的。そのグラデーションによって、より優美で華やかな印象を演出してくれます。

まとめ

京友禅は高価ではありますが、その魅力は何物にも代えがたく日本が誇る職人技の結晶と言えるでしょう。

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