縫い取り(ぬいとり)とは?刺繍との違いについてもわかりやすく説明
縫い取り(ぬいとり)とは?
縫い取りとは、織物の模様を表現する際に、地の糸とは別の緯糸(よこいと)を必要な部分にだけ折り込んだ模様のことです。縫い取りは、刺繍(ししゅう)に近いですが、刺繍のような糸の凹凸はなく、まさに「織物」といった感じになります。
縫い取りと刺繍との違いとは?
ここからは、縫い取りと刺繍の違いについてご紹介します。ただし、一般的な見解ですので、全てに当てはまるわけではありません。
◇縫い取り
・生地を織る段階で織り出す
・裏と表の糸が異なる形
・生地と同じ糸が使用される
◇刺繍
・生地が出来上がった段階で行う
・裏と表の糸が同じような形
・刺繍糸
縫い取り〇〇をご紹介!
・縫い取り御召(ぬいとりおめし)
地糸となる緯糸の他に、文様の必要な部分だけに絵緯(えぬき)を通して織った御召織物のことです。金銀糸が用いられ、刺繍を施したように見えます。
・縫い取り縮緬(ぬいとりちりめん )
金銀糸やラメ糸、漆糸(うるしいと)などの装飾糸を用いて、模様を表したものです。
経糸(たていと)が染まるため、色のトーンが変化したように見えることもありますが、染色されても縫い取り部分は染まりません。刺繍を施したような豪華さから、振袖や訪問着などの礼装に用いられます
・縫い取り紋(ぬいとりもん)
縫い紋とも言います。着物の紋を刺繍で縫い表す技法のことです。染め抜き紋に対して、略式とされているため、カジュアルシーンで用いられることが多くなっています。
まとめ
縫い取りについてご紹介していましたが、いかがでしょうか。
刺繍とは異なり、織物のように表現できる技法でしたね。
総刺繍に比べると比較的安価で購入することが出来ますが、高級感や話題性においては申し分ありません。
留袖で差をつけたいという方は、ぜひ縫い取りの着物もご検討してみてはいかがでしょうか。
#縫い取り