半衿(はんえり)とは?わかりやすく説明
半衿とは
半衿とは、長襦袢に縫い付ける替え衿のことです。半衿とは1枚布でできていて、長さは1~1.1mで、幅は15cm程度です。名前の「半」は、その長さが実際の襟の半分程度であることからです。半衿は、着付けの際には必ず必要なもので、衿芯を入れた整ったきれいな襟のために浴衣以外のすべての着物に必要です。
半衿の役目は?
半衿の本来の役目は、お化粧などで汚れやすい着物の衿汚れを防ぐものです。
普通は着物を着替えるたびに付け替えて、お洗濯をして何度も使用します。もう一つの役目としては、顔に近い部位に身につけ、着物の襟の下にちらりとのぞく半襟は、着物のコーディネートと顏映りとのバランスを考えて取り合わせを考えます。一般的には白い「半衿」を付けますが、着こなしのポイントとして重要視され、着物上級者が凝るところでもあります。成人式で着る振袖などには、刺しゅうを施したものや様々な色柄物など楽しいものがあり、刺繍などによる豪華な装飾を施した数十万円近い価格帯の半襟もあります。
半衿のつけ外し

半衿は、自分で長襦袢に針と糸で付けるものでしたが、現在は半衿付け用の専用の両面テープもありますし、衿の部分を加工して、ファスナーなどで取り外しができるものもあります。安全ピンを使っている人もいます。
半衿の選び方
半襟には、白半襟と色半襟がありますが、色半襟の種類は色柄が無数にあります。
礼装である振袖に合う半衿を選ぶ時には、振袖に使われている色の濃淡とコーディネートすると、メリハリが出て綺麗です。また、古典柄に金糸を使った豪華な刺繍付き半襟の組み合わせは、成人式の王道コーディネートとも言われています。さらに、振袖などの礼装の場合は、重ね着をしているかのように見せるため「伊達襟(だてえり)」と呼ばれる重ね襟を入れることで、品格ある装いを演出することができます。
半衿と混同しやすい伊達衿とは?
着物用語には似ている名前のものがあって混同しやすいですが、半衿と伊達衿もそのひとつといえるでしょう。
伊達衿は半衿と同様に、着物の色合わせを華やかにするために用いるアイテムですが、半衿と異なるのは、必ずしも付けなければならないアイテムではないという点です。
伊達衿は、半衿と着物の間に付けるもので、半衿よりも厚みのあるしっかりとした布地でできているものが多いです。よって、着物や半衿に負けることなくはっきりとした存在感を演出することができるのです。また、艶があって色鮮やかなものが多いのも特徴のひとつです。
伊達衿の色味を選ぶ際には、全体的なカラーバランスのまとまりがなくならないように、帯締めや帯揚げの色味と合わせることが基本的ですし、その方がフォーマルシーンにも馴染みやすいコーディネートになるでしょう。
伊達衿は、着物の衿に直接縫い付けて使用するのが一般的ですが、着物に針を刺すことに抵抗がある場合には、長襦袢に付けてもよいでしょう。
半衿にプラスして伊達衿も用いることで、着物の胸元がとても華やかになるので、ぜひお好きなカラーコーディネートを存分に楽しんでみて下さいね。
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