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直垂（ひたたれ）とは？わかりやすく説明
直垂（ひたたれ）とは？
直垂とは、室町時代以降の武士の公服です。直垂は、戦国時代の武将にとってのフォーマルウェアであり、現代の服装にたとえるなら、ビジネススーツやタキシードの位置付けになります。
直垂（ひたたれ）の歴史
直垂が武士の公服とお伝えしましたが、そもそも平安時代には庶民の普段着だったと言われています。それが、時代とともに少しずつ形状を変えながら 「格式」が与えられ、室町時代後期から戦国時代以降は長く武家にとって最高の礼装として重用されました。
現代でも、雅楽や歌舞伎といった伝統芸能の舞台衣装として用いられた李、大相撲の行司服などで知られていますね。またこのほか、和装の結婚式における花婿の衣装としても使われ続けています。
直垂（ひたたれ）の特徴
直垂は、水干（すいかん）や狩衣（かりぎぬ）のエッセンスを受け継ぎながら江戸時代に至るまでに機能性を高めていきました。しかし、その中でもいずれの時代においても基本的な仕様が変わっていないポイントもあります。
〇上衣・袴に分かれた「二部式」であること
〇胸元の襟（えり）の左右に胸紐が付いていること
〇上衣の5ヵ所に菊綴（きくとじ）が付いていること
直垂（ひたたれ）に合わせる被り物とは？
直垂に合わせる被り物は、基本的に烏帽子（えぼし）です。ただし、被ることが義務付けられていたわけではなく、またその形状もさまざまでした。
室町時代以降は、身分の高い武士や公家が円筒状の立烏帽子（たてえぼし）や、立烏帽子の先端がカットされた形状の風折烏帽子（かざおりえぼし）を被ることが多かったようですが、その一方で最もポピュラーだったのは折烏帽子を組ひもで固定してあごの下で結ぶ「頂頭掛」（ちょうずがけ）のスタイルだったようです。
まとめ
直垂は、平安時代には庶民の普段着でしたが、時代とともに格式が上がり室町時代後期以降には最高の礼服として重宝されてきました。
現代においても、伝統芸能の舞台衣装や花婿の衣装として用いられることも多いことから、目にする機会も多いことでしょう。
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