直衣(のうし)とは?わかりやすく説明
直衣(のうし)とは?
直衣とは、平安時代の天皇をはじめをはじめとするエリート貴族の平常服です。また直衣は、「直装束」、「直衣装束」ともいいます。
直衣(のうし)の構成
男性の「直衣」の構成は、下袴(したばかま)、単(ひとえ)、衵(あこめ)、指貫(さしぬき)、直衣、烏帽子(えぼし)、浅沓(あさぐつ)、蝙蝠(かわほり)、檜扇(ひおうぎ)で、「衣冠(いかん)」とほぼ同じです。ただし、朝服のため上着である袍(ほう)に規定のある位袍(ほうい)であり位色が定められています。
「直衣」は、私服扱いのため、色も文様も自由でした。鎌倉時代になると、公家装束は、略服化されて、公服でも直衣姿が多くなり、天皇には、袍の前衣紋を整えて繰り越さず、長く引いた「引直衣(ひきのうし)」が用いられました。
一方で、女性の「直衣」の構成は、髪上をせず、単に衣を重ねて唐衣裳(からぎぬも)をつけました。
「衣冠(いかん)・束帯(そくたい)・直衣(のうし)・狩衣(かりぎぬ)」の違いとは?

これらは、平安時代の男性貴族が着用する衣装です。主に4種類あり、その違いは以下の通りです。
【宮中に出仕するときに着用】
・「衣冠(いかん)」
・「束帯(そくたい)」
「束帯」は「衣冠」とほぼ同じですが、腰の帯を緩めて「はこえ」と言う部分を外に出すことで「夜に仕事をする少し楽な正装」となります。
【普段着として着用】
・「直衣(のうし)」
・「狩衣(かりぎぬ)」
「直衣・狩衣」はいわゆる「私服」です。
「直衣」が「休日のオシャレな私服」にたとえられるのに対して、「狩衣」は「部屋着」といったイメージになります。
まとめ
直衣は、平安時代のエリート貴族が着用していた平常服のことでしたね。
平安時代の男性貴族は、TPOに合わせて「衣冠」・「束帯」・「直衣」・「狩衣」を使い分けていました。当時のイメージが伝われば幸いです。

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