牛首紬とは?わかりやすく説明
牛首紬とは?
牛首紬(うしくびつむぎ)とは、石川県白山市で生産されている織物のひとつです。
牛首紬は、別名「釘抜紬(くぎぬきつむぎ)」ともいわれ、釘に引っ掛けたとしても釘のほうが抜けてしまうほどの丈夫さを持つのが特徴です。また、1988年(昭和63年)に国の伝統工芸品にも指定されています。
牛首紬の生産方法は?
牛首紬は、2匹の蚕(かいこ)が作った玉繭(たままゆ)から糸を紡ぎ出して作ります
玉繭から糸を引く作業はとても難しく、以前はくず繭として扱われていたそうですが、職人の熟練の技を駆使して引き出すことができるようになりました。この際、手引をすることで弾力のある糸となり、釘抜紬といわれるほど丈夫な織物を生み出すことができるのです。
牛首紬の生産は、糸作りから製織まで全ての作業を一貫して手作業で行うのが特徴です。
牛首紬の生産工程とは?
紬織物と絹織物の地風の両方を兼ね備えた唯一無二の織物、牛首紬。強く美しい、また肌なじみが良い、そんな魅力を持つ牛首紬は、最高の着物として着物を愛する人たちを唸らせてきました。
そんな牛首紬を作り出す秘訣ともいえるのが、前項でもお話ししたとおり、全ての作業を一貫して手作業で行うというものです。これは全国的にみても極めて珍しい方法なのだそう。その作業工程を簡単にご紹介します。
1.まゆより
熟練の製糸工が座繰製糸できないような繭を、一つずつ目視で確認しながら、取り除いていく作業です。
2.煮繭(しゃけん)
糸が順序よく・ほぐれやすくなるように、繭を鍋に入れたお湯で煮たり、煮繭機を用いて処理していく作業です。
3.座繰製糸
糸を取るのが難しい「玉繭」から必要な本数を合わせて一本の生糸に取っていく作業です。
4.くだ巻き
糸を木製のくだに巻き取っていく作業で、ここまでの工程で糸が乾いてしまわないようにすることで、より良い糸作りへと繋がります。
5.八丁撚糸(はっちょうねんし)
八丁撚糸機を用いて経糸と緯糸に撚りをかけていきます。
6.精錬(せいれん)
生糸についた汚れや不要物を取り除く作業です。
7.糸叩き(いとはたき)
蚕の糸が持つパーマネント状のうねりを取り除き、空気を多く含むいきいきとした糸にしていくための作業です。
8.染色(先染め)
植物染料を基本としつつ、堅牢度の高い化学染料なども用いながら染めていきます。
9.糊付け
糸の毛羽立ちを防ぎ、その後の工程をスムーズに行えるように、糊で糸を保護する作業です。
10.糸繰り
糸を小枠に巻き取る作業です。
11.整経
ドラム式と経台式の2つの方法を用いて、経糸を必要な本数と長さに測って、目的の幅へと配列します。
12.機掛け
製織へと進むための準備作業です。
13.くだ巻き
12同様の準備作業で、緯糸をくだに巻き取り杼(ひ)の中に入れておきます。
14.製織
「玉糸機」と呼ばれる力織機を熟練の職人が一人ひとつ受け持ち、繊度むらをできる限り作らないように慎重に織り上げていきます。
牛首紬の特徴は?
・耐久性に優れている
・通気性が良い
・肌触りが良い
・美しい光沢感がある
牛首紬は、上記のような特徴から多くの人を魅了し、最近ではパリコレクションにも採用されています。洋装用の素材としても、海外から大きな注目を集めているようです。
牛首紬を用いた製品がどんなものがある?
牛首紬を用いた製品の代表的なものとして挙げられるのが、伝統的な藍染のカツオ縞の着物です。その他にも、訪問着・帯・和装小物など様々な製品が作られています。
まとめ
いかがでしたか?糸を紡ぎ出して作る織物なのに、釘に勝るほどの丈夫さを兼ね備えているとは驚きです。それに加えて美しい光沢感や機能性も高いことを思えば、海外から注目を集めるのも納得ですよね。機会があればぜひ手にとってみて下さい。
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