道行コートとは?わかりやすく説明
道行コートとは?
道行コートとは、礼装用の上着のことで、外出時に着用します。
道行コートは礼装用なので、留袖や訪問着などのフォーマルシーンの着こなしに合わせます。ただし、紬のような素材を用いたカジュアル用の道行コートもあります。
道行コートのサイズは、五分丈や七分丈が一般的で、衿の形が額縁のように角張っている点が特徴です。この衿の形を道行衿として、角衿とも呼ばれます。
羽織と道行コートの違いは?
道行コートとよく比較されるもので、羽織というものがありますが、こちらは洋服でいるところのカーディガンやジャケットと同じようなもので、室内で着用しても問題ありません。
羽織は着物の上着として最も多く着用されているもので、本来は男性用でした。江戸時代に芸者さんが着用し始めたことで女性の間でも広まっていったそうです。
現在はロング丈の羽織がトレンドになっているようで、時代の変化に合わせて丈の長さは変化してきました。
羽織は、道行コートと違いあくまで普段使いとして防寒・防汚・オシャレのために着用します。よって、正装ではありませんが、紋付羽織であれば略礼装に合わせることができます。
羽織物を着るのに適した季節は?
和装の際の羽織物やコート類の着用は、一般的に「秋から春まで」とされています。紅葉が色づく頃から桜が散るまでといった言い方もされているようです。
かといって、夏には羽織物が不要かというとそうではなく、一昔前までは真夏の暑い時期でもコート類を着用していたようです。この際、素材は厚手ではなく薄手のレース素材のような見た目も着用感も涼しげなものが適しています。例えば、絽や紗といった夏専用の織物でできたものが挙げられます。
このように、フォーマルシーンの着こなしには、シーズン問わず羽織物を持っていくのが無難だといえるでしょう。
道行コートの畳み方
1.まずは道行コートを広げます。
(右に裾、左に肩山、背縫いが見えるように平らに広げる)
2.右の身ごろから脇線で折り、続いて左も同様に脇線で折り、左右の身ごろを重ねます。
3.袖付線と右の脇線を身ごろ中央まで持っていき、袖だけ手前に折り返します。
4.丈を二つ折りにして完成です。
(袖が折れないように裾側から折る)
道行コートの保管時の注意点
前項で説明した通り、道行コートを脱いだ後はきれいに畳んで保管します。その際に、次に着る機会まで長期間空きそうな場合は、以下の点に注意して保管しましょう。
■湿気と汚れを取り除く
湿気は取り除き、もし汚れが見つかった場合には、下手に自分で手をかけてしまうとシミがかえって広がってしまうリスクもあります。自己流でシミ抜きなどを行わずに、可能な限り早めにクリーニングに出しましょう。
まとめ
いかがでしょうか?羽織はあくまで普段使い用として着用するものなので、カジュアルとフォーマルの両方に対応することができる道行コートは一つ持っておくと便利なアイテムですよ。
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