陰紋(かげもん)とは?家紋用語の一種をわかりやすく説明
陰紋(かげもん)とは?
陰紋とは、「家紋を輪郭線だけで表現したもの」のことです。陰紋は、紋を輪郭線だけで表しているため、格としては略式となります。そのため、ほとんどの場合一つ紋で使われます。
陰紋(かげもん)と日向紋(ひなたもん)は表裏一体の存在
陰紋に対して、日向紋も存在します。日向紋とは、こちらも家紋用語の一種で モチーフ全体を白抜きにし、輪郭や中の線を上絵として入れるものです。実は、“日向紋”という概念は存在しません。そもそも紋というもの自体が日向紋であるため、あえて「日向」と表現することはないということです。したがって、陰紋と日向紋は互いに「表裏一体」の存在と言えるでしょう。
陰紋(かげもん)は「略式」の表現ながら存在感がある
陰紋は、「略式」の家紋として徐々に世間に浸透していきました。ここで、「正式」や「略式」という認識は、現代においても受け継がれております。しかしながら、正式・略式関係なく、紋を入れる対象の着物や旗、ちょうちんなどの地色との見た目のバランスとして陰紋を用いる場合もあります。また、地域によっては、女紋としての活用でも知られています。
陰(かげもん)紋の線の太さの意味について
陰紋は、その輪郭線の太さによっていくつか種類があります。陰紋は、以下のように分類されます。
・「陰=かげ」
・「中陰=ちゅうかげ」
・「細中陰=ほそちゅうかげ」
・「太陰=ふとかげ」
陰紋の輪郭線の太さの違いが意味するところは、日向紋に対する”控えめさ”の度合いとなります。そもそも陰紋が日向紋よりも控えめの表現であり略式として扱われるのと同様に、同じ陰紋であっても、輪郭線が細く目立たなくなるものほど、より略式表現となります。それに対して、輪郭線が太く図形の面積が日向紋に近いものほど格が高いということになります。
陰紋における格式の高い順に並べると『太陰→太中陰→中陰→細中陰→陰→細陰』となります。
まとめ
陰紋が日向紋よりも控えめの表現であることがお分かり頂けましたでしょうか。また陰紋であっても輪郭線の太さによって格が異なるということも覚えておくと良いでしょう。
#陰紋

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