型紙(かたがみ)とは?わかりやすく説明
型紙(かたがみ)とは?
型紙とは、小紋(こもん)や中形(ちゅうがた)、型友禅(かたゆうぜん)などの捺染(なっせん)に用いる模様を彫った紙のことをいいます。
型紙をつくる際には、耐久性を持たせるために柿渋(かきしぶ)で塗り、生漉和紙(きすきわし)を数枚張り合わせ、十分に乾燥した後に模様を彫ります。
江戸時代から紀州の白子と寺家が主産地として知られており、伊勢型紙として現在も残っています。
伊勢型紙とは?
伊勢型紙とは、三重県鈴鹿市の白子地区、寺家地区、江島地区で製作されている染め型紙です。現在でも、全国に流通している型紙のおよそ99%が鈴鹿市白子地区で製作されています。
そもそも型紙は、1619年頃紀州藩の手厚い保護のもとに飛躍的な発展を遂げました。繊細な模様を彫る技術が磨かれて、染色のための重要な道具として現在まで受け継がれています。
型地紙の製作工程とは?
型地紙の製作工程は、大きく分けて以下の4つです。
1.法造り(ほづくり):200枚から500枚の和紙を重ねて規格寸法に裁断する
2.紙つけ:3枚の和紙を紙の目に従い、縦→横→縦とベニヤ上に柿渋で張り合わせる。
3.乾燥:桧(ひのき)の張板に張って天日で干す。
4.室干し(むろがらし):乾燥した紙を燻煙室へ入れ、約1週間いぶし続けると、伸縮しにくい こげ茶色の型紙となる。
さらにもう一度柿渋に浸し、天日乾燥→室干し→表面の点検という工程を経て型地紙になります。
伊勢型紙の彫刻技法の種類とは?
型紙は、縦20㎝横40㎝の大きさの型紙に、びっしりと小刀で模様を彫っていきます。
技法は4種類あります。
・縞彫り(しまぼり)
・突彫り(つきぼり)
・道具彫り
・錐彫り(きりぼり)
これらの儀容を駆使することで、繊細で緻密な柄ができあがるのです。
基本の型紙の大きさのものを彫るためには、熟練した彫り師でも21日から60日もの期間が必要となります。
まとめ
歴史ある伊勢型紙は、着物の染に使われる型染めとして着物通の方の中では人気の高い柄です。一度お手に取って見てはいかがでしょうか。

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