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懐剣とは?その由来と女性が持つ意味についてもご紹介します!

着物の豆知識

打ち掛けを着た女性の懐剣

懐剣とは?

打ち掛けを着た女性

懐剣とは、和装の婚礼衣装である白無垢や色打掛などに合わせる小物の一つで、花嫁が打掛を着用したときに帯にさす短剣のことです。護り刀や懐刀とも呼ばれています。

懐剣の由来とは?

懐剣は、そもそも武家社会において武家に生まれた娘が外出時に護身用として懐に短剣を携えていたことに由来しています。
武家の女性が懐剣を携えているのには、次の二つの意味がありました。
・「女性であっても自分の身は自分で護る」
・「いざという時に誇りを持って自害できるようにするため」
これらは、武家の男性が武士の象徴として二本差しをさしていたことと同等の意味があると言われています。

花嫁和装の小物5品目とは?

白い着物に赤い筥迫と懐剣

花嫁和装の小物には、懐剣のほかに4品目あります。
筥迫(はこせこ)、末広(すえひろ)、抱帯(かかえおび)、帯揚げ(おびあげ)。これらは一般的な花嫁和装の小物とされています。

懐剣は いつから花嫁道具となったのか?

懐剣が一般的な花嫁和装小物として用いられるようになったのは、明治期以降と言われています。時代は武家社会ではなくなりましが、武家の女性が持っていた上記のような心構えが女性の心がけとして理想とされるようになり、花嫁道具の1つとなったとされています。

懐剣は親の愛を込めた護り刀

懐剣は、護身用としてのほかに「災いや邪悪な物から身を護る」ための物でもありました。懐剣によって災いを斬り、運を切り開くと考えられていたため、娘がこれから新しい家庭を築いていくにあたって、自らの身を護り、幸福な人生を歩んでほしいという親の強い願いも込められているのです。

まとめ

懐剣が武家社会において女性が身につける護身用の短剣であることが分かりましたね。
現在では、花嫁が今後の人生において、災いや運を切り開いていくという意味でつかわれています。親の愛や願いが込められた花嫁和装の小物の一つですね。

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