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総絞りとは?振袖の価格や取扱いなどの注意点についてもご紹介!

着物の豆知識

ピンクの総絞りの着物を着た女性

総絞りとは?

総絞りとは、着物の布地 全てを絞り染めという技法で染めているもののことです。
総絞りは、日本において6~7世紀頃からすでに行われておりました。その技法は、糸や板などの専用器具を用いて布を縛り、染料がしみこまない部分を作ります。布全体を染めたのち、糸をほどくことで縛った部分だけは色が入らず、立体的に浮かび上がりそれが模様になるという仕組みです。
絞り染めは手作業で行われるため、1日に約 数百個〜数千個ほどしかできません。一つの着物に対して、約20万粒以上縛る必要があるため、完成までには数ヶ月〜1年以上かかると言われています。

絞りの種類とは?

≪鹿の子絞り≫
鹿の子絞りを目にしたことがある方は多いことでしょう。鹿の子絞りの模様は、小鹿の斑点のように見えるのが特徴です。
特に、鹿の子絞りの中でも、「疋田絞り(ひったしぼり)」が有名です。疋田絞りの特徴といえば、布目45度の角度で鹿の子絞りの模様が隙間なく埋まっていることでしょう。さらに目が細かいものは、本疋田絞りと言われています。この目の細かさで価値が変わるため本疋田絞りとなると大変高級品となります。

≪辻ヶ花≫
辻ヶ花は、「幻の染め物」とも言われており室町時代から安土桃山時代から始まった技法です。そもそも辻ヶ花は幻の花と言われています。一説によると藤と椿を合わせた架空の花とされています。
辻ヶ花の絞りの特徴は、まるで着物が1枚のキャンバスのように絵が描かれているように見えることです。また、ぼかし染と絞りによって花が立体的に表現され、着物でしか表せない幻の花ということになります。季節を問わず着用することが可能で、華やかな場だけでなく日常のお祝い事においても喜ばれる絞りです。

総絞りの振袖の価格とは?

総絞りの振袖は、完成するまでに かなりの時間を要します。そのため、手に入りにくい高級品となり安く見積もっても100万円以上が相場です。さらに人間国宝といわれるような方の作品ともなれば、1,000万円以上の価格になることも。

総絞りの振袖に おける注意点とは?

≪身長160㎝前後の方がおすすめ≫
総絞りの着物は、身長160㎝前後の方におすすめです。絞りの風合いを残し最も美しく表現されるのが160㎝前半までと言われているからです。身長の高い方は、総絞りではなく部分絞りがおすすめです。
≪重みに注意≫
絞りにある凹凸の肌触りの特徴を残すために、保管の際には上に重いものをのせないようにしましょう。
≪湿気に注意≫
そもそも着物は湿気に弱く総絞りの着物は、より水分に弱くなっています。一つ一つの絞りの形が崩れたり色落ちしないよう、防水加工をしておきましょう。

まとめ

総絞りの振袖は、品があり着る人を引き立ててくれる高級品です。成人式はもちろんのこと、結婚式やパーティーなどの場面においても着用することができ、着ている本人だけでなくその場を華やかに彩ってくれます。ぜひお気に入りの振袖をお召しになり、人生に一度の晴れの日をお迎えください。

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