夏の生地、駒絽(こまろ)わかりやすく説明

2024年8月28日着物の豆知識#着物,#和装,#和装小物,#着物の生地

1. 駒絽(こまろ)とは？
2. 駒絽の特徴
3. 駒絽の着物を着るのはいつ？

駒絽(こまろ)とは？

駒絽とは、着物生地の中でも暑さの厳しい季節に適した『絽』の生地の一種です。絽の生地は「絽目（ろめ）」と呼ばれる特有の細かい穴が縞状に入っていて、生地自体に透け感があり、夏でも比較的涼しく過ごすことができます。

夏の正装着（フォーマル）にも使われ、夏物生地の王道ともいえるのが絽です。
着物自体の生地に使われるだけでなく、帯や帯揚げ、襦袢にも絽が使われることもあります。
絽の種類には、たて糸によこ糸を絡めた経絽、糸に撚(よ)りをかけない平絽、強い撚りをかけた駒絽などがあります。

駒絽の特徴

絽は、隣り合っている経（たて）糸をからませて織る『からみ織』という技法で織られています。生地の目が大きく開いていることから、さらっと通気性がよくて涼しいのが特徴です。
たて糸とよこ糸を交互に絡み合わせて織られた生地は、絽目の違いにより、よこに目を通した横絽と、たてに通した堅絽(たてろ)に分けられます。
たて糸とよこ糸を交互に絡み合わせて織られたのが平絽といい、強い撚りのかかった駒糸で織り上げた絽が駒絽です。
駒絽は平絽より、シャキッとした手触りで、さらりと涼しいのが大きな魅力で、現在の絽の多くがこれにあたります。
駒絽の着物は、夏の着物の代表格といえます。駒絽の生地を使った着物には、附下げ、小紋、色無地、留袖、喪服、振袖など様々なものがあります。
駒絽の主な産地は、新潟県五泉市です。