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着物の汚れ防止、共衿(ともえり)とは?

着物の豆知識

ピンクの着物を着た女性

共衿とは

共衿とは、主に着物の衿汚れを予防するために、本衿(地衿)の上に取り付けられた長さ90センチほどの短い衿のことです。 「掛け衿」「上衿」ともいいます。衿肩まわりから衽先(おくみさき)より7~8cm位下までの間に、地衿の上側に共布で覆い被さる様に縫い付けています。

共衿の役割り

本来は、共衿には布の補強と汚れたらよく汚れる首回りの衿を取り外して洗うことができるという役割がありました。
時代劇に出てくる町娘さんが着ている黄色地に格子の着物の衿に、黒繻子が付いているのを見かけたことがあると思いますが、その黒い生地の掛け衿を簡単に取り外して洗っていたのでしょう。

共衿は汚れが付いたら、お手入れできます

共衿は、着物を着ていて化粧や汗などで汚れやすい部分です。顔に近い部分だけあって、汚れがあると目立ってしまいます。
地衿に後から取り付けている共布は、その部分を単独でとり外すして、汚れやシミを洗って落とし、付け直しをすることができます。
汚れが落ちなかった場合には、「切り替え」といって、これまで表に出ている上前の部分を下前に隠すこともできます。

こうした「切り替え」の他に、着物を仕立てた時の「残り布」を使って衿を掛け直す方法もあります。今の反物は、昔の反物に比べて丈が長いので、着る人の寸法によってはかなり余りが出てくることがあります。共衿取替え用として、残り布を残してあれば、それを使うことができます。

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