古典柄とは?わかりやすく説明
古典柄とは?
古典柄とは、縁起の良い様々な中国から伝わったとされる柄のことで、振袖など着物にも多く用いられています。
古典柄とは、それぞれにきちんとした意味が込められており、それは歴史的な伝統を重んじるものです。
例えば振袖に古典柄が用いられる理由は、魔除け・厄除けであり、無病息災を願う思いが込められています。
代表的な古典柄「吉祥文様」とは?
縁起の良いモチーフの代表ともいえるのが、不老長寿の意味が込められた吉祥文様です。
具体的には以下のような柄があります。
・松竹梅
・鶴
・亀
・龍
・鳳凰
・宝尽くし
吉祥文様は、冠婚葬祭など特別感のある行事に参列する際に着用する日本の伝統的な衣装です。
学があることを象徴する「有職文様」とは?
有職文様とは、中国から伝わり日本にも定着した柄で、元々は平安時代の宮中内の行事や儀式に関わる役職者のみ、着ることができたものでした。
代表例は以下のようなものがあります。
・唐草門
・七宝
・菱紋
・花菱
・短冊
・扇
・鼓
有職文様は、上品で美しく、雅やかな魅力があります。
この中の「扇」「短冊」「鼓」について、その意味を紹介します。
■扇(別名:扇面文)
商売繁盛・子孫繁栄など縁起の良い意味が込められた模様で、末広がりの扇の形から「末広」ともいわれる。
■短冊
色紙文と同様に和歌を書く短冊を文様化したもので、夏~秋にかけて着用するのに適している。
■鼓
祭りや宴会から連想されるように踊り楽しげな雰囲気をイメージさせる文様。美しい音色が鳴る・見事な実がなるという意味が合わさった鼓には「豊作」を意味する吉祥文様として古くから愛されてきた。
花をモチーフにした「植物文様」とは?
振袖に多く用いられる鮮やかな文様で、花をモチーフにした多種多様な展開があります。例えば、桜・ボタン・椿・藤・橘・菊・菖蒲・撫子など。その中でも代表的なのが、松竹梅です。
また、「辻が花」といって季節感のある華やかさが特徴の花柄もその一つです。辻が花とは、絞り染めが施された美しい生地をベースに、手書きの絵・金箔・刺繍などをあしらった華やかな花柄の着物生地のことをいいます。
室町時代に誕生した辻が花は、久保田一竹が辻が花染めを元にして生まれたものです。元々は一竹辻が花と呼ばれたものが、現代に「辻が花と」として伝わっているのです。
生物の模様を描いた「生物文様」とは?
その名の通り様々な生物の絵柄を文様としたもので、鶴などの鳥、ウサギなどの動物、蝶などの昆虫といった模様があります。中でも特に縁起が良いとされているのが鶴で、振袖にもよく使われています。
自然現象をモチーフとした「自然文様」とは?
自然現象とは、波・雲・雪輪などのことで、文様の中でも頻繁に使われるものです。自然現象を特に優雅に文様化しているのが日本の特徴です。
まとめ
いかがでしたか?着物というと誰もがイメージするものの多くに「古典柄」が描かれているかと思います。何気なく目にしていた柄には、それぞれ無病息災といったように着る人を思って込められた意味があります。機会があればぜひそのような部分も意識して着物を楽しんでみてくださいね。
#古典柄
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