振袖を借りるなら親戚や友人は避けたほうが良い?お礼はどうする?
振袖を借りるなら親戚や友人が手軽で費用も抑えられると考える方がいる一方で、振袖を借りるなら親戚や友人だけは避けたほうがよいという意見もあります。
では、なぜ意見が分かれるのでしょうか。
振袖を親戚や友人から借りたい理由や、実際に借りる場合の注意点や費用についても紹介しますので、身近な人から借りたいと思っている方は参考にしてみてはいかがでしょうか。
親戚や友人から振袖を借りたい理由とは
成人式や結婚式に招かれた場合など、振袖が必要になったとき、大抵はレンタルショップでレンタルするか、振袖を仕立てるかに分かれると思います。
ではなぜ、親戚や友人などから振袖を借りたいと思うケースがあるのでしょうか。
1つめとして、振袖は着たいけれどお金はできるだけかけたくないというケース。
とくに成人式の場合、通常よりもレンタル料金が高くなるため、親戚や先輩、友人などから借りたほうが安くなると考えがちです。
2つめとして、親戚や友人の振袖姿を実際に見て素敵だと感じ、自分もその振袖を着てみたいと思った場合も考えられます。
身近な人の振袖姿は素敵に見えるものです。またSNSにアップされた振袖姿にいいねが多数ついているのを見て、自分もこんな振袖を着てみたいと憧れる方もいるでしょう。
3つめとして、振袖を着ることは考えていなかったけれど、急遽、振袖を着ることにした場合です。
結婚式や謝恩会など、最初はドレスでと思っていたのに、友人などの親しい参加者が振袖を着ると知り、自分も振袖にしたいと思うこともあるでしょう。
その場合、親戚や友人に振袖を借りるのが手っ取り早いと思う方もいるのではないでしょうか。
振袖を借りる前に必ず確認しておくこと
友人や先輩、従妹など、すでに成人式を終えた人から振袖を借りるのはいいアイデアかもしれませんが、実際に借りてしまう前に必ず確認しておきたいことがあります。
サイズが合うかどうか
どんなに気に入った振袖でもサイズが合わなければ、自分がイメージしているような振袖姿にはなりません。
実際に着付けてみたら、手首がニョキっと出てしまったり、メインの柄がおはしょり部分になってしまい、豪華な柄付けが台無しになってしまったということも。
そのため、借りてしまう前に必ず試着させてもらうことが大切です。
色柄が似合うかどうか
自分に合わない可能性があるのはサイズだけではありません。
どんなにステキな振袖でも、自分が着てみたらまったく似合わない色や柄だったということもあります。
持ち主は自分に合った振袖を自分のサイズで仕立てていますから、似合っているのは当然です。そのイメージをそのまま自分に当てはめがちですが、実際に着てみたらまったく違って、こんなはずじゃなかったとなりがちです。
こちらも、まずは試着させてもらうことで確認しておきましょう。
流行の色柄ではない
着物は洋服とは違い、それほど流行には左右されません。
しかし、成人式の振袖となるとグリーン系の振袖が大ブームになったり、最近のようにニュアンスカラーにほとんど柄のないシンプルな振袖が流行るなど、個性的な振袖が流行ることも。
赤・白・黒などの王道カラーに古典柄の振袖なら流行に左右されることはありませんが、貸してもらう振袖が数年前の流行りの色やデザインの場合、時代遅れ感が漂うことも。
かえって個性的に見えていいと思えるならかまいませんが、いまの流行も気になるという方は、最近の流行なども考慮してから借りるかどうか決めたほうがよいでしょう。
早めの試着が大切
お伝えしてきた通り、振袖を借りるその前に実際の振袖や帯などを見せてもらったり、試着させてもらうことが大切です。
もしも、自分のサイズには合わない、自分には似合わないとわかったら、レンタルショップを利用したり、振袖を貸してくれる他の人を探さなければなりせん。
そのため、振袖を借りられることになったからと油断せず、実際に着られるのかどうか、できるだけ早く試着させてもらうことが大切です。
振袖を親戚や友人から借りてもお金はかかる
親戚や友人などの親しい人から振袖を借りる一番の目的は、費用を抑えるためだと思いますが、実は思ったほど安くはなりません。
クリーニングをして返す
いくら親戚や友人などの近しい間柄だといっても、自分が着たあとの振袖はクリーニングに出してから返却するのがマナーです。
長襦袢も借りた場合には、長襦袢も必ずクリーニングに出しましょう。
振袖のクリーニング料金の相場は8,000円~14,000円前後、長襦袢も5,000円~8,000円程度といわれています。シミをつけてしまったために染み抜きが必要になったり、汗抜きなども施すとしたら、さらにクリーニング料は上がっていきます。
できるだけ安いところに出したいと思うかもしれませんが、振袖の持ち主がクリーニング業者はここと決めている場合もあるので、予めどこに出せばよいかを聞いておいてそこに出す心遣いも必要です。
もしも、クリーニングなんてしなくてもいいからといわれた場合には、返却時にクリーニング代を渡すことをオススメします。
お礼は3万円~5万円が相場
大切なものを借りたのですから、クリーニング代とは別にお礼をするのは当然です。
振袖を貸してくれなかった人をケチだといっている人がいますが、反対に、高額な着物を借りておいてお礼もしない人もケチだと思われているかもしれません。
振袖を借りたお礼としては3万円~5万円程度を包み、菓子折などをつけてお返しするのが一般的です。
着付け代や美容院代も必要
振袖を着るということは、着付け代、美容院代、成人式なら写真撮影代もかかります。
振袖を着るためのトータル費用に忘れずに計上しておきましょう。
さらに、振袖を一式セットで借りたはずなのに足りないものがあった場合、自分で用意しなければなりませんから、足りないものの購入費用もかかります。
振袖を着るときになって無いものがあると騒がないように、振袖一式を借りたときに全部揃っているか、必ず確認しておきましょう。
振袖の貸し借りで人間関係が壊れる可能性も
こうした注意点を考えれば、親戚や友人から振袖を借りるということは、メリットよりもデメリットのほうが大きいともいえます。
できるだけお金をかけずに振袖を着たいと思っていた方にとっては、振袖を借りたお礼にクリーニング代、足りない物があれば新たに準備しなければならないものが出てくることもあり、想像以上の費用がかかることが考えられます。
何より、貸す側からしてみたら断りにくいから、親戚や友人、同僚など、これからも付き合わなければならない関係性だから、仕方なく貸したという方も多いのではないでしょうか。
わざわざ振袖を誂えたということは、100万円以上かかっているケースもあるでしょう。それだけ高額な物をお借りするのであり、本人やご両親にとって思い入れのある着物だということは認識しておくことが大切です。
また、振袖を貸すということは帯や長襦袢、草履やバッグなどの一式セットで貸すことになるため、貸した相手が自分のきもの姿とまったく同じコーディネートになってしまうことがイヤだという方もいます。
そんな貴重な振袖に、取り返しのつかない傷をつけたり、汚したり、匂いをつけてしまったりすると、関係性が悪化する可能性もあります。
振袖を親戚や友人から借りるのは避けたほうがいいという意見があるのは、ここまで考慮しているからこその意見といえるでしょう。
振袖を借りるならネットレンタルがオススメ
振袖を借りる理由ができるだけ費用を抑えるためなら、ネットレンタルがオススメです。
成人式の振袖レンタルというと、新しい着物を自分のサイズに仕立ててくれるオーダーレンタルが人気だと思いますが、これだと20万円~30万円前後かかることもあり確かに高額です。
しかし、ネットレンタルであれば、親戚や友人へのお礼と同じ程度の料金で振袖一式が借りられるうえ、クリーニングの心配もありません。
例えば、きものレンタリエなら成人式の時期でも29,500円~98,000円で振袖一式を貸し出しています。もちろん、クリーニングは必要ないので着た後はそのまま返却するだけです。
急に振袖が必要になった場合も、ショップに出向く必要がありませんから、必要になったときにすぐに借りることができます。
どんな振袖が自分に似合うのかも、きものレンタリエなら「バーチャル試着体験」を取り入れているので、それを参考にして似合う振袖を選ぶこともできます。
まとめ
いかがでしたか。
友人や親戚に着物を借りるのは、正直いうと避けたほうがいいのではないかと思います。
とくに費用を抑えるためなら、ネットレンタルで振袖一式を借りたほうがお得ですし、人間関係を壊すかもしれないリスクを負う必要もありません。
どうしてもその振袖を気に入ってしまい、成人式に着たいという場合には、ダメ元でお願いしてみてもいいかもしれません。
ただし、近しい相手だから貸してくれるだろうと安易に考えず、よく考えたうえで、借りるかどうかを決めたほうがよいでしょう。
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