博多織とは?わかりやすく説明
博多織とは?
博多織とは、福岡県と佐賀県で生産されている絹織物のことです。博多織は、沢山の経糸(たていと)に対して、数本の糸をまとめ合わせた太い緯糸(よこいと)を強く打ち込み、コシのある丈夫な生地に作り上げられています。
いくつもの工程と職人たちの手を加えられて、数か月から半年もの時間をかけて完成される国の伝統的工芸品の一つです。
博多織の特徴とは?
先程も少し触れましたが、博多織は先染めの糸を使い、細い経糸(たていと)を多く用い、数本の糸をまとめた太い緯糸(よこいと)を強く打ち込み、主に経糸を浮かせることによって柄を織り出すのが特徴です。
博多織の帯は、生地に厚みや張りがあるため、“締めたら緩まない”ということにちなんで、古くは重い刀を腰に挿す武士の帯として重用され、現代においてもその特性は、ギフト製品やネクタイ、緞帳(どんちょう)などの製品にも活かされています。
博多織に伝わる「鳴かせて一人前」とは…?
博多織の特徴のひとつに“絹鳴り”というものがあります。これは、着付ける際に絹が擦れて「キュッキュッ」となることから由来するもので、博多織の丈夫さとしなやかさを裏付けるものでもあります。
博多織の帯を締める際の身支度では、気が引き締まり清々しい気持ちになるといった声もよく耳にします。そういったことから「博多織の職人は鳴かせてこそ一人前」といったことが受け継がれてきたのです。
博多織の象徴柄である献上柄とは?
博多織の象徴柄である献上柄とは、仏具の「独鈷(どっこ)」と「華皿(はなざら)」をモチーフにした柄のことです。
現在でも博多織製品に多く織り出されるだけでなく「博多」の象徴の柄として、福岡市地下鉄の博多駅のシンボルマークなど、福岡市内のあちらこちらで目にすることができます。
慶長5年(1600年)ころから、幕府への献上品として博多織が献上されるようになったと言われています。
博多織の種類とは?
数ある種類の中から特徴的なものをご紹介します。
〇平地
〇間道
〇佐賀錦
〇風通
〇紗(しゃ)
〇粗紗(あらしゃ)
〇本袋
など…
まとめ
博多織は、細い経糸を多く用い、数本の糸をまとめた太い緯糸を強く打ち込んで作られている丈夫な絹織物です。
現代においては、博多織の生地で製作された財布や名刺入れ、カバンなども販売されています。こうした小物から、日本の伝統的工芸品である博多織を取り入れてみるのもおすすめです。
#博多織