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貝の口とは?幅広いシーンにマッチするオールマイティーな帯の結び方!

着物の豆知識

紺の着物に紺色の献上角帯で締めた貝の口結び

貝の口とは?

貝の口とは、帯の結び方の名称で、男女兼用ではありますが男性に用いられることの方が多い帯の結び方です。

貝の口は、折り目が二つ重なっている見た目が二枚貝の口のように見えることからこのように呼ばれるようになりました。貝の口に似た結び方で、垂れと逆の端も同じく幅が半分になるように折って結ぶものを「神田結び」と呼びます。

貝の口の魅力とは?

・型崩れしづらい形状であるため長時間乗り物に乗る場合などに適している
・フォルムがシンプルであるためスマートで清潔な印象を与えられる(男性の場合)

貝の口(かいのくち)の利用シーンとは?

貝の口の結び方は、お祭りなどのイベントや普段着としても活用できます。また、旅館に宿泊し、浴衣を着用する際にも応用できる汎用性の高い帯の結び方となっております。ぜひ覚えておくと良いでしょう。

貝の口(かいのくち)に最適な帯の種類とは?

貝の口の結び方をする際に最適な帯は、角帯(かくおび)です。
角帯とは、巾が10㎝程で長さが約4m、芯の入ったしっかりとした帯のことです。半纏(はんてん)や法被(はっぴ)の帯として最もポピュラーな帯がこの角帯。貝の口の結び方をする際、この角帯を使うことで、結び目を“パキっと”キレイに仕上げることができます。
角帯の色や柄はさまざまです。半纏や法被の色や柄を考えてコーディネートしてみて下さいね。

貝の口で結ぶ際のポイントとは?

紺の着物に紺色の献上角帯で締めた貝の口結び

貝の口で結ぶ際は、帯の長さが決めてとなるため、帯が長い場合には3回巻きにするなどして調整をしましょう。

貝の口の結び方(男性編)

紺の着物に紺色の献上角帯で締めた貝の口結び

①帯の端を半分に下り輪を下にする。(これを手先と言う)
②手先を右手で持ち右脇から握りこぶし2個分残す。(へそから約30cm)
③左脇くらいから手先の折った部分を広げつつ巻いていく。
④手先と垂れが1.2.3周目と交差するごとに帯を締めていく。
⑤2周目(または3周目)に余った垂れ先を内側に折り返してから、垂れ先と手先の長さが同じ位になるように長さ調整をする。
⑥手先を下にしてから垂れ先で手先をくるみながら締める。 
⑦手先を左方向に持ち上げてから垂れ先で手先をくるみながら締める。
⑧えりを崩さないようにしてお腹を引っ込めながら時計回りに回して左右にずらす位置を決める。

以上の8工程で完成です。結び目はあえて背中心よりずらす方が、粋に見えてかっこよく決まりますよ。

貝の口の結び方(女性編)

紫の帯の女性の貝の口結び

①手先を50cm程度取って長さを決める。(帯幅の3倍程度)
②輪を上にして二つ折りにした手先を前中心に合わせてクリップで留める
③帯を一巻きして締め、二巻して帯の下線を持って締める。
④垂れと手先を体の中心に合わせて持ち、同寸の長さを取る。
⑤測り取った長さの残りを内側に折り込む。
⑥垂れが上、手先が下になるように持ち、垂れが上になるようにして結ぶ。
⑦垂れをおろして内側に向けて斜めに折り上げる。
⑧手先の輪が下になるようにして垂れに通す。
⑨帯の形を整える
⑩出来た帯の結び目の上部分と左脇の帯下を持って、時計回りに回す。

以上の10工程で完成です。貝の口が美しく見えるポイントは、⑨の時に結び目の角をきちんと合わせることです。

貝の口は、お祭りなどのイベントごとや普段着など幅広いシーンにマッチできるオールマイティーな結び方です。ぜひお試し下さいね。

まとめ

貝の口は、お祭りなどのイベントごとや普段着など幅広いシーンにマッチできるオールマイティーな結び方です。半纏や法被の色や柄を考えて粋にコーディネートを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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