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型染(かたぞめ)とは?

着物の豆知識

型染め

型染(かたぞめ)とは?

型染(かたぞめ)とは、型紙を用いて布を染め上げていく方法で、古くから様々な和小物や茶缶などに用いられてきました。

型染の中でも代表的なもので、非常に細かい模様を彫った小紋、中くらいの模様を彫った中型や唐草などがあります。

型染の大まかな3つの種類

型染は、大きく分けて3つの種類に分けられます。具体的なものは以下のとおりです。

1.型を置いて白黒で模様を染め出していくもの
2.型を置いた布に染液を付けた小刷毛で多彩に色を入れていくもの
3.上記の色差しした部分に糊をつけて地色も染めていくもの

また、型染の中でも多色の代表的なものが、沖縄の紅型というものになります。

型染の工程は10個ある

型染の工程は大きく分けて10個に分けられます。以下より、その工程を簡単にご紹介していきます。

1.下絵を描く
模様となる下絵を薄い和紙やトレーシングペーパーに描きます。

2.型紙彫り
下絵の裏に細工ろうを塗って型紙の表に貼り、平らな型彫り板の上で小刀を用いて彫っていく。
3.紗貼り(しゃはり)
型紙を丈夫にするために、彫り終わった型紙の上にラッカーを用いて紗を貼る。
※紗(しゃ):細かい絹糸を粗く織ったもの

4.型付け
型付け用長板にまっすぐに貼った布に防染糊を均一に置き、布の長さに応じて連続して型付けをしていく。型付けが終わったら張手と伸子で引っ張りながら乾かす。

5.色差し
顔料を乳鉢にとり、濃い豆汁でよく練って液状にしたものを、小刷毛を用いて色付けする部分に刷り込んでいく。用いる顔料は黄土、朱、紅殻など。

6.水元
十分に乾燥させた布を水に浸しながら防染糊をふやけさせる。小ほうきを軽くあてながら防染糊をきれいに落とし、張場で干してから色付けする箇所に色を刷り込んでいく。

7.伏糊(ふせのり)
筒皮に入れた糊を筒の先から押し出して、色差しした模様の上に塗り、防染する。

8.地色を染める
伏糊の乾いた布を伸子で張り、植物染料(藍)の液に浸して、地色を染めていく。もしくは、張手と伸子で張った布に、植物染料や顔料を用いて刷毛で引き染めする。

9.水元
再度6の作業を繰り返す。

10.張場に干す
染め終わった布を張手にかませて張場に干す。しっかりと乾いたら完成。

まとめ

型染は、やわらかな雰囲気を作り出すことができる日本の伝統技法のひとつです。手作りだからこそ感じられる温かみは、他にはない魅力なので、機会があれば手にとってみてはいかがでしょうか。

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