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虫干し(着物)と陰干しの違いは?行う時期や回数についてもご紹介します!

着物の豆知識

虫干し(着物)とは?

虫干し(着物)とは、干すことで湿気を飛ばし、繊維の間に巣をつくる虫が付かないようにするお手入れのことです。一般的に虫干し(着物)は、年に何度か定期的に行うことを指しています。また、そのほか本を干してお手入れする際にもこの言葉が使われます。

虫干し(着物)と陰干しの違いは?

〇虫干し
虫干しは、干すことによって湿気を飛ばし、虫が付かないようにするお手入れのことです。着物だけでなく、本などにもこの言葉が使われます。

〇陰干し
陰干しは、日陰で衣類などのものを干すことを意味しています。着物だけでなく、一般的に布団や洋服なども直射日光に当てずに干せば、陰干しとなります。
陰干しの例)
・着物着用後の汗を飛ばす
・シミ抜きした着物を干す
・保管中の着物を干す

※ただし、お手入れについては、地域によって異なります。そのため必ずしも「虫干し」「陰干し」に当てはまるわけではありません。

虫干し(着物)の時期や回数、時間帯は?

虫干し(着物)は定期的に行うことが大切です。

〇虫干し(着物)の時期は?
虫干し(着物)を行うなら、湿度の低い時期が最適です。本州の関東~中部あたりのケースであれば、以下の時期が理想的でしょう。

・梅雨明け後(7月末~8月初旬)※ただし台風の前後は控えましょう
・秋晴れの続く頃(10月初旬~中旬頃)
・冬晴れの続く頃(2月頃)

〇虫干し(着物)の頻度・回数は?
虫干しは、一般的に年に3回ほど行うのが理想とされています。今とは違い、昔は着物が中心の生活でしたので、年に3回行うのが基本でした。
ただ、そんなに頻回にできない…という方は、年2回でも大丈夫です。

〇虫干し(着物)を行う時間帯は?
虫干しには、空気が乾燥しやすく気温も高くなる午前10時頃から午後3時頃までに行うのが良いでしょう。

虫干し(着物)を行う理由やメリットとは?

1.カビの予防をするため
着物に関するトラブルで最も多いのが「カビ」の発生です。着物は一度カビが発生してしまうと、自分で取り除くのは難しいので厄介。

着物にカビが発生するとどうなるのかというと…青カビと黒カビの発生によるシミ汚れや、白カビの発生による黃変(茶色いシミ)があげられます。

このような状態になるのを防ぐためには、着物を長時間しめった状態にしないことが大切です。(=虫干しをする)

2.着物の虫食いを予防するため
着物の素材の中でも一般的なのが、シルクやウールなどの動物性繊維です。これらは繊維を好物にしている虫(ヒメマルカツオブシムシなど)にとっては、格好の餌食になります。

湿気が多く温かい環境の中では、虫が卵を産み付けてしまったり、幼虫が繊維を食べてしまったりするリスクが高まるので、そういった予防のためにも虫干しは大切です。

3.着物の汚れや変色に気付くことができる
着物の虫干しを行う際には、着物全体をつぶさにチェックするはずです。その際に、汚れに気付くことができるのは、着物にとっても良いことでしょう。シミ汚れに気付くことなく、タンスなどに長期保管してしまうと、変色など自力では修復不能な状態になってしまう可能性もあるので、事前にしっかりとチェックしておくことが必要です。

まとめ

虫干しや陰干しは、着物のシミや汚れ、変色を早い段階で発見するためにも良い機会です。
着物の汚れが気になった場合には、早めに対処し、カビや変色のトラブルを解決して気持ちよく着物を着こなすようにしてくださいね。

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