附下(つけさげ)と訪問着の違いとは?わかりやすく説明
附下(つけさげ)とは?
附下(つけさげ)とは、付け下げや付下げとも書き、反物のまま染める着物のことです。
附下は、柄が縫い目にかからないように染色するので、着用時にすべての柄が上を向いていて、左右の身頃や方から袖にかけて模様がつながっていないのが特徴です。
また、既婚未婚問わず着られるのも魅力の1つでしょう。
附下と訪問着の違いとは?
附下は、少し改まった場所へのお出かけに相応しい着物です。
訪問着に比べると柄づけが控えめです。
〇附下の主な用途
・入学・卒業式
・ちょっとしたパーティーや同窓会
・軽めのお茶会
・お客様宅への訪問
・観劇
訪問着は、「絵羽」と言われる模様付けが最大の魅力となっています。
その手法は、生地を採寸した通りに裁断し、仮縫いをします。
仮の着物として仕立てた際に不自然にならないように模様を付けるのです。
その後再びほどき、染色するという工程を経た着物です。
染めの段階で、帯の上下を含むすべての面が対象となるため、縫い目に関わらず模様が描かれるのが特徴です。
〇訪問着の主な用途
・友人や知人の結婚式および披露宴
・お見合い
・正式なお茶会
・パーティー
あらゆるシーンに着用できるため、社交的な場面に重宝される着物です。
附下と訪問着の見分け方
着物の柄の違い
附下 | ・縫い目に柄がない ・柄が飛び飛びでついている ・小さい柄が描かれることが多い |
訪問着 | ・広げると着物が一枚の絵のように、絵羽付けされている ・縫い目に関係ない構図 ・ゴージャスに見える |
着物の格は訪問着の方が格上
附下 | ・おしゃれ着 ・小紋<附下<訪問着 |
訪問着 | 古典的でゴージャスな柄でさらに紋付になると略礼装として着用することができる |
◇着物の値段(一般的な相場)
【附下】
10万円~100万円
【訪問着】
15万円~200万円以上
◇着物と合わせる小物
【附下】
・袋帯または織りの名古屋帯
(季節やイベントによって格調を考慮しましょう)
【訪問着】
・色留袖同様に、帯は原則として袋帯
・着物に既に使用されている色の一色を使ってコーディネートすることが鉄則
まとめ
附下は、少し改まったシーンでの着用に相応しい着物です。
TPOに合わせて、コーディネートを楽しんでくださいね。
#附下