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着丈とは?わかりやすく説明

着物の豆知識#着物,#和装,#和装小物,#着物サイズ

グレーの訪問着を着た女性

着丈とは?

裄丈の測り方

着丈とは、着物を着た際の丈のことを表しています。これを別名で対丈とも言います。

着丈と間違いやすい用語に身丈がありますが、身丈はおはしょりを含めた丈になるので、身長とイコールの数値になります。

具体的な数字でいうと・・・
着丈=身長×80
身丈=身長(場合によっては±5~10cm程度)
このような計算式になっています。

男性の場合は、おはしょりがそもそもないので、着丈=身丈になるので分かりやすいでしょう。

着丈と身丈の違いとは?

冒頭でも少しお話しましたが、着丈と身丈は以下のような違いがあります。
「着丈は首のつけ根から裾までの長さ」
「身丈は肩から裾までの長さ」

そもそも、着丈と身丈の違いが生まれた経緯は和服にあります。
和服における着丈は「着つけた後の着物の長さ」です。
また、和服における身丈は「着つける前の着物の長さ」を指しています。さらに、どこから測定するかによっても以下の2種類に分けられます。

・背身丈:着物の首のつけ根から裾までの長さ
・肩身丈:着物の肩から裾までの長さ

このように着丈と身丈とを区別しているのは、女性が着物を着る際に着物と帯を平行にたたんで帯の下に着付ける部分である、「おはしょり」を出すためです。このことによって、着用する前と着用後では丈が大きく異なってしまうからなのです。
男性が着物を着用する場合には、おはしょりがありません。そのため、「着丈=身丈」となります。

和服においての着丈と身丈は、洋服においても関係があります。Tシャツやニットなどの洋服でも着用前と着用後では長さが変わりやすいため「身丈」が、着用前後で長さが変わりにくいブラウスなどには「着丈」が用いられることがあります。

着丈の実測方法とは?

着丈を測る際には、首の付け根部分から床までまっすぐに引いたラインを測ります。

この数字におはしょりを足したものが身丈になると覚えましょう。

身丈は人によって計算方法が変わる?

身丈は一般的には身長とイコールですが、人によってはプラスアルファーで計算した方が良いこともあります。例えば以下のような場合です。

・いかり肩の人
・肉付きが良い人
・帯の位置が低い人

また、着物の格・染の着物・織りの着物などのように、その種類によっても長さを増減したりすることがあります。

着丈の計算方法はあくまで目安 実寸を測るのがベスト?

身丈の部分でもお話しましたが、着丈についても計算方法はあくまで参考値であって、体型は人それぞれ特徴が異なるため、あくまで実寸を測ってもらうのがベストです。

例えば雨よけ用のコートは、丈が短ければ雨から守ることができないですし、長襦袢が着物よりも長くてはみ出るのもかっこ悪いですよね。

身丈が合わない着物の対処法とは?

「身丈が長く、おはしょりが出すぎる場合」

① 通常通りに裾線を合わせて腰紐を結び
② おはしょりをきっちりとおろして衿を合わせる
(この時点ではおはしょりが出すぎている状態)
③ バストの下辺りに軽めに胸紐を結ぶ
④ 前方のおはしょりを整える
⑤ 身頃とおはしょりの左脇の線を揃える
⑥ 左脇からおはしょりの下線をベストの高さまで持ち上げる
(胸紐付近を引き上げるイメージ)
⑦ 持ち上げて余った身頃を胸紐にはさみこむ
⑧ 落ちてこないようにクリップで仮留めする
(必要な場合のみでOK/衽線がずれないように気をつける)
⑨ 前身頃のおはしょりの長さをそろえる
⑩ 後身頃のおはしょりを左脇~右方向へ整える
(帯下に隠れる部分なので余りすぎない限りは胸紐に挟まなくて良い)
⑪ 整えたおはしょりの余分な部分を押さえるようにして「伊達締め」を締める

以上で完了です。

「身丈が短くおはしょりをとれない場合」

・きつく締められる腰紐で通常よりも低めの位置で結ぶ
(腰骨にギリギリかかるラインまで下げてOK)

以上、こちらの場合は単純な作業で対処することができます。

ちなみに、どう工夫してもおはしょりが出ないほど身丈が足りないような場合は、以下のような対処法をしてみて下さい。

・帯に隠れる胴部分に別布を足して長さを出す
(=お直しに出す)
・対丈で着る

まとめ

いかがでしたか?身丈も着丈もどちらもその人ごとに異なる体型に合っていることが大切なので、ぜひプロにお願いして実測してみて下さいね。

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