錦織(にしきおり)とは?わかりやすく説明
錦織(にしきおり)とは?
錦織とは、金糸や銀糸などさまざまな色糸を用いて、華麗な文様を織り出した紋織物の総称です。錦織の代表的なものに京都の西陣織があります。錦は、振袖や礼装用の帯に用いられるほか、袋物や法衣(ほうえ)、人形衣装、舞台衣装、表具さらには能衣装にも利用されています。
錦織(にしきおり)ができるまで

錦織は、先染紋織物(さきぞめもんおりもの)と言って、織物のデザイン画にあたる紋意匠図(もんいしょうず)をつくり、あらかじめ糸を必要な色に染めて機に経糸(たていと)を張り、これに緯糸(よこいと)を組合わせていくことで文様を織り出します。
高度であるため、専門分業化された世界で、糸から織りあげ作品となるまでに70人以上の職人の手がくわえられています。
【工程】
- 図案:図案家が絵を描くケース、古典文様を活用するケース、画家の作品を使用するケースなどがある。
- 紋意匠図(もんいしょうず):織物設計書に基づいて、最終的に形などを決定する最も重要な織物の工程である。
- 紋彫り(もんほり):紋意匠図に基づいて、紋紙に穴を彫る作業。
- 製糸(せいし):繭(まゆ)1個から1本ずつの糸を取り出し、生糸を製造する。
- 糸染め(いとぞめ):明度、彩度、濃度、色相など、指示された通りに調整しながら糸を染める工程。
- 糸繰り(いとくり):染色された「かせ状」の糸を色別に糸枠に巻き取るなどの作業。
- 整経(せいけい):織物設計書に基づいて、経糸を織物に必要な長さと幅にそろえ、製経機で糸を整える作業。
8.金銀糸・金銀箔・模様箔(きんぎんし・きんぎんはく・もようばく):箔は伝統的には和紙に金箔や銀箔を張り付け、極細に裁断し織り込む。
- 製織(せいしょく):紋意匠図を見ながら製織する。
まとめ
錦織は豪華絢爛な文様が特徴です。
そして、錦織ができる工程を見てもわかるように、色を染める人、指示通りに織る人それぞれが高度な技術を持って作業しています。そのため、美と品格のある作品となるのでしょう。

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