ぽっくりとは?わかりやすく説明
ぽっくりとは?
ぽっくりとは、女の子(子供)や嫁入り前の女性が和装の晴れ着に合わせて履く履物です。その他にも、舞妓さん・半玉・花魁・太夫など「禿(かむろ)」の履物として、七五三のお祝い着に合わせる履物としても用いられています。
※花魁下駄(道中下駄)と混同されがちですが、これは別物です。
ぽっくりの特徴は以下の通りです。
・分厚い楕円形の台底
・前緒に向かって「のめり」をつけた台
・底の中に鼻緒を用いて小さな鈴を下げる
・色漆を塗って蒔絵を施した台の側面
・畳表をつけて鋲打ちにした台の表(昔の場合)
このようにぽっくりは、とても華やかな見た目が特徴的です。
また、ぽっくりは地方によって「ポンポン下駄」「こっぽり」「木履(ぼくり)」「こっぽり下駄」「おこぼ」「ぽっくりこ」等、色々な呼び方があるようです。
ぽっくりの歴史や名前の由来とは?
ぽっくりは、江戸時代の遊里が盛んな頃に禿(かむろ)たちの履物として用いられていたようです。その後、明治時代以降になると、町人の子供たちの履物として人気を集めました。
ぽっくりという名前の由来は、木履(ぼくり:木製の履物の総称)の字音からきているという説や、くりぬき下駄特有の踏み鳴らす際に出る音からきているという説などがあります。
現代に見るぽっくりとは?
最近では、結婚式や成人式の際にも履いている女性を目にすることがありますよね。
本来のぽっくりの表には、滑り止めになるような畳状のものがついていますが、高価になってしまうため、漆塗りで仕上げたものやウレタンや合成樹脂塗料で仕上げたものも作られています。
しかし、上記のものでは表がとても滑りやすいため、それを防ぐために革貼りにしたものや、塩化ビニルや合成樹脂製の合皮などで、補強して作られていることが多いそうです。
まとめ
いかがでしたか?ぽっくりは普段中々履く機会はないかもしれません。実際に履いてみると、歩きづらく必然的に小股で歩くような形状になっています。これには、晴れ着を着た時にしとやかな立ち振舞ができるようにといった意味が込められているそうですよ。
ぜひ、晴れ着を着る機会があったら、女性らしく魅力的な装いを楽しんでみてくださいね。

きものレンタリエ編集部では、着物用語の基礎や結婚式・お宮参り・七五三・成人式・卒業式・初節句などの情報などを着物知識豊富なメンバーが様々なコンテンツにて配信しております。
メールマガジン、Youtube、X(旧Twitter)、Instagram、LINE@でも情報を配信しております!
ぜひそちらもチェックしてみてください!!