和装の扇子とは?わかりやすく説明

着物の豆知識#着物,#和装,#和装小物

紫の着物を着て扇子を持つ女性

和装の扇子とは?

扇子は、涼をとるために扇いで使うものです。扇子は、数本から数十本の細長い骨組みを束ねて要(かなめ)である端の一点で固定し、使用する際には開いて扇ぎます。
骨組みには一般的に和紙が貼られており、折りたたむとコンパクトに収めることができるため、うちわよりも持ち運びが便利と言えます。

扇子の構造とは?

・天→扇面の一番上の部分
・扇面→扇ぐと風が送られる部分
・中骨→内側の骨
・親骨→外側(左右)の一番太い骨
・要→骨を留めている部分
・地紙→扇子の形に切り取られている白色の紙
・平地→絵柄が描かれている紙
・地→扇子の一番下の部分
・間数→扇骨の本数
・中彫り→中骨に加工された彫り
・中短地→通常の扇子より扇面が短いもの
・短地→中短地よりさらに扇面の長さが短いもの
・白竹→骨竹本来の色をそのまま用いた扇骨
・唐木→石灰などで炊き、こげ茶色にした扇骨
・晒骨→白竹よりさらに白く仕上がるよう竹を漂白して天日に晒した扇骨
・染骨→染料を用いて炊いた扇骨

扇子の役割

祝儀扇を持つ白無垢を着た女性

扇子の役割は、涼をとる以外にも様々な役割があります。
ご挨拶の時に用いる
座敷でご挨拶する際、膝前に置いて礼をすることがあります。閉じたままで使うことで、お相手の方と自分との間に結界(けっかい)を作ったり、敬意を表すために用いる儀礼的なものです。婚礼の際の「祝儀扇(しゅうぎせん)」や茶の湯の際の「茶扇」などがそうした役割のもので、涼をよぶ扇子よりも小ぶりな大きさです。
・お盆の代わりに用いる
御祝儀、月謝、お手紙などを手渡しする際、お盆の代わりに広げた扇子に乗せてお渡しすることがあります。
・着物とのコーディネートに用いる
扇子のデザインには、和柄からモダンなものありますので、アクセサリー感覚で、着物とのコーディネートを楽しむことができます。

良い扇子の選び方とは?

1.持ったときに重みを感じる
2.開閉がスムーズに行える
3.開いた際に勝手に戻らない
4.閉じた際に歪みがない
5.親骨に「ため※」が施されている
※「ため」とは、親骨が先端部分でしっかり閉じるように内側へ曲げる工程のこと。扇子作りの仕上げの工程で行われる作業。

扇子を選ぶ際のポイントは、素材の加工にどれだけ手間をかけているかで異なります。地紙と骨との境目、親骨と布地との接着部分、布扇子であれば端などをチェックすることをおすすめします。

扇子の種類

扇子には扇いで使うものと、扇いではいけないものがあります。
代表的な扇子の種類をご紹介するとともに、その使い方についてもご説明をしていきます。

◎祝儀扇

黒留袖の末広の扇子

結納や結婚式、披露宴などの正礼装用の扇子が「祝儀扇」です。
一般的には黒塗りの親骨に金銀の地紙を貼ったものが多いですが、男性用・女性用で地紙や扇骨に違いがあります。

セミフォーマルの場であれば、色留袖・振袖・訪問着などに、白い骨の祝儀扇を選ぶのも良いでしょう。儀礼的な扇なので、広げて扇ぐという使い方はしません。

◎夏扇子(なつせんす)

白い扇子と水色の扇子

扇いで涼をとる一般的な扇子は、「夏扇子」と呼ばれます。1年中使うことができる夏扇子は、ファッションに取り入れやすいのが特徴です。

◎茶扇子(ちゃせんす)

茶扇子

「茶扇子」は、茶席に用いられる紙扇のことです。茶席では、膝の前に閉じたまま置きご挨拶をします。


◎能扇(のうおうぎ)・仕舞扇(しまいせん)・舞扇(まいおうぎ)

舞扇

能楽の舞踊用で使われる扇子が「能扇」「仕舞扇」です。「舞扇」は、主に日舞等の舞踊向けに使われています。
いずれも演舞のための扇ですので、扇いで使うことはありません。

着物に用いる祝儀扇の使い方ポイントとは?

涼をとるための扇子とは異なる祝儀扇は、和装ならではのマナーや使い方があります。以下にて、祝儀扇の差し方・持ち方・注意点についてまとめていきます。

◎祝儀扇の差し方

・左胸側の帯と帯揚げの間、または帯揚げより前に差す
・上端がやや右胸方向に向くように差す
・金の紙面が相手側を向くように差す
・扇子の上端が帯から2センチ程度出るように差す

◎祝儀扇の持ち方

・金の紙面が前を向くようにして祝儀扇の根元部分を右手で持つ
・おへそあたりで外側の塗り部分に人差し指を添える
・右手の人差し指以外の4本で祝儀線を包み込むようにして持つ
・左手は下から扇子に軽く添えるようにする

◎祝儀扇の取り扱いの注意点

・黒留袖に合わせる祝儀扇は金か銀の扇面×骨が黒塗りのもの
・祝儀扇は開かず&扇がない

まとめ

うちわのようにして扇ぐために用いるのが扇子の一般的なイメージでしたが、和装の場合にはまた違った使い方や意味合いがありましたね。和装はきちんとマナーを守って着こなすことがとても大切ですので、その点も合わせて覚えるように心がけましょう。

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