通しとは?わかりやすく説明

着物の豆知識#着物,#和装,#着物の柄

通し

通しとは?

通しとは、江戸小紋柄の1つです。通しとは、鮫小紋と並び格調高い柄です。
細かな粒が縦横に整然と列をなしており、粒の形はきっちりとした正方形のものもあります。
これを角通し(かくどおし)といいます。

江戸小紋で定番の柄 小紋三役・五役とは?

江戸小紋三役・五役は江戸時代に各藩で使用されていた柄の総称です。

【江戸小紋三役】

・行儀:行儀の柄は、斜め45度の角度に点が打たれています。仙台藩の伊達家の江戸小紋に使用されていた柄。この45度は、お辞儀の角度と同様で、礼節や秩序を尽くすという意味が込められています。

・角通し:角通しの柄は、縦横垂直に点があしらわれています。信濃の戸田家が使用していた柄。通し文様とも呼ばれることがあります。柄を縦横にまっすぐ描いていることから、筋を通すという意味が込められています。角通しの江戸小紋は、スタイリッシュですっきりとした着物から、チェック模様のようにかわいい着物までお好みで選ぶことができます。

・鮫:鮫柄は、鱗のように広がっています。紀州の徳川藩が使用していた柄。戦で使用していた兜が鮫皮のように堅かったことから、魔除けや厄除けの意味が込められています。 

【江戸小紋五役】

江戸小紋三役に以下の柄を加えたものが江戸小紋五役です。
・大小霰(あられ):大小霰柄は、霰がちりばめられているように見えます。薩摩の島津藩が使用した柄。江戸小紋三役の1つ行儀の点模様とは異なり、大小さまざまな点模様が描かれています。「空から降る霰のような勢いがつくように」という意味が込められています。

・万筋(まんすじ):万筋柄は、細かい縞模様が描かれています。江戸時代の中期〜後期に縦縞柄の着物が流行したときの柄です。万筋の着物は、まっすぐ筋を通すという意味を持っています。

まとめ

通しは、江戸小紋柄の1つということがお分かりいただけましたでしょうか。通しには、筋を通すという意味が込められています。着物を選ぶ際に、こうした着物に込められた意味も理解されていると、より一層着物を素敵に着こなせるでしょう。

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