角帽子(つのぼうし)とは?わかりやすく説明

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角帽子(つのぼうし)とは?

角帽子とは、布製の帽子の一種です。角帽子は、能や狂言の際の僧形の役が被る頭巾の一種で、「すみぼうし」とも呼ばれます。紺や茶などの無地の緞子(どんす)で作り,頭部が三角にとがっていて後ろに長く垂れさがるのが特徴です。
また、表を白練りの絹、裏を紅絹にして婚礼に用いている地域もあります。一向宗の門徒が使用したことから、『一向帽子』ともよばれます。

そのほかの被り物

角帽子は、布で頭を包む被り物ですが、このような風習は江戸時代になると女性用の被り物としてさまざまな帽子が誕生しました。その代表的なものとしては,揚帽子(あげぼうし)、野郎帽子(やろうぼうし)綿帽子(わたぼうし)が挙げられます。

・揚帽子(あげぼうし):江戸時代の武家や庶民の上流婦人が用いた、ちりよけの被り物。 形が蝶(ちょう)に似ているところから揚羽帽子(あげはぼうし)とも呼ばれる。 明治以降になると、婚礼用の角隠(つのかく)しへと変化した。

・野郎帽子(やろうぼうし):多く紫縮緬 (ちりめん) などで作られた被り物。江戸時代、野郎歌舞伎の女形の役者が、前髪を剃ったあとを隠すために置き手拭 (てぬぐ) いをしたのが始まりで、それが変化していき帽子のようになったもの。

・綿帽子(わたぼうし):真綿をひろげて作った、女性用の被り物。昔は外出時の防寒用であったが、のちに婚礼の際に新婦が使用するようになった。

まとめ

角帽子は、能や狂言の際に僧形の役が被る頭巾の一種ということでしたね。
こうした風習が、今も婚礼の際に用いる角隠しや綿帽子として残っているのですね。

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