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裄丈(ゆきたけ)とは?正しい測り方や今と昔の流行りの違いも比較!

サイズについて,着物の豆知識

裄丈の測り方

裄丈(ゆきたけ)とは?

裄丈とは、後ろの首の中心から肩を通って手首のくるぶしまでの長さを表すもので、肩巾の半分と袖丈を足したものとも言えます。

裄丈の正しい測り方についてですが、昔は腕を水平に伸ばした状態で測るのが一般的だったのに対して今は腕を斜め下(斜め45度くらい)に下ろした状態で測るのが一般的になっているようです。

ちなみに紳士服の中でもワイシャツの裄丈を測る際には、腕は完全に下に下ろした状態で測ります。また、裄丈も手の甲の半分くらいまでと女性の着物で言う裄丈とは若干の違いがあるようです。

裄丈(ゆきたけ)と袖丈(そでたけ)の違いは?

裄丈に類似した言葉に、「袖丈」があります。
よく混同されがちですが裄丈と袖丈との違いは、裄丈が「後ろの首の中心から肩を通って手首のくるぶしまでの長さ」であるのに対して袖丈は「肩先から手首のくるぶしまでの長さ」となります。イメージとしては、「肩幅の半分+袖丈の長さ」が裄丈の長さになるということです。つまり、袖丈よりも裄丈の寸法の方が長くなっています。

裄丈(ゆきたけ)以外に着物を仕立てる際に必要な箇所は?

●身長 

●身丈(着丈)
→男性の場合は、首の後ろ中央部の骨の突起から、かかとの中央部分までの長さを真っ直ぐに測定します。
女性の場合は、“身長=身丈”が一般的になります。

●袖丈
→肩先から手首のくるぶしまでの長さです。

●袖巾 
→袖巾は袖の左右の長さです。

●前巾
●後巾
→前巾と後巾は、ヒップサイズに直結します。

今と昔で裄丈(ゆきたけ)のサイズ感には違いがある?

裄丈の長さに良い悪いといったルールがあるわけではないですが、昔は短めの裄丈が一般的で、今はそれに比べると長めの裄丈が一般的になっています。

なぜかというと、昔は着物を普段着として着用していたため、袖が長すぎると家事など日常生活において使い勝手が良くなかったからで、逆に芸者さんなどは裄丈を長めにして着こなしていたそうです。

そのことから、今は着物=よそゆきのものという捉え方に変わったため、使い勝手よりも見栄え重視になったのだという考え方もあるようです。裄丈を長くすることによってエレガントでゴージャスな雰囲気に見せることができますし、洋服でもオーバーサイズが流行っているというのも思うと違和感なく馴染むことができるかと思います。

ただし、使い勝手という点で見ると、袖口が邪魔になりやすく汚れたり引っかかったりするのは注意が必要です。また、無地の部分が多いデザインのものであれば野暮ったく見える可能性もあります。上に羽織るコート類の長さにも注意が必要ですね。

裄丈(ゆきたけ)が短い場合の対処法は?

長めの裄丈が流行っている中で、せっかく譲り受けた着物がデザインは素敵なのに裄丈が短いといった場合もあるでしょう。

そういった時の対処法は以下の通りです。

・衿をしっかりと抜き半衿を見せるようにして着こなす
・腕を常に曲げ気味でいるような所作を心がける

まとめ

いかがでしょうか?裄丈の丈感は流行りなどはあるものの、特にルールがあるわけではなくあくまで好みの問題です。着物のデザインによっても合う合わないがあると思いますので、その点も踏まえて着物を楽しんでみてくださいね。

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