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夏の着物 絽と紗の違いとは?それぞれの持つ特徴や用途を紹介

夏着物夏着物

クリーム色の夏用訪問着を来た女性

夏の着物といえばですが、その違いは何なのかご存じですか。
夏の着物として絽と紗がどう違うかはよくわからないけれど、どちらも涼しい生地だと知っているという方だけでなく、絽と紗が何かわからないという着物初心者の方のためにも、詳しく解説しておきましょう。絽や紗の特徴や用途がわかれば、夏の着物の楽しみ方の幅もぐっと広がります。

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薄物とも呼ばれる絽と紗とは?

水色の絽の夏の着物の小紋、付下げ、訪問着を着た女性

夏の着物として知られているは、どちらも盛夏に着ることのできる薄手の織物で、その薄さと軽さから「薄物(うすもの)」とも呼ばれています。

からみ織(もじり織)という技法で織られており、生地の目が大きく開いていることから、通気性がよくて涼しいのが特徴。

織物の一種ですので、着物だけでなく帯や羽織、襦袢や衿などにも使用されています。
素材も正絹(絹100%)だけでなく、綿ポリエステルなど、用途によってさまざまです。

夏の着物に使われる絽と紗の違いとは?

そんな夏の着物の代名詞ともいえる絽と紗は、何がどう違うのでしょうか?

絽と紗の見た目はどう違う?

紗は生地全体に隙間が同じ間隔で開いているため、透明感と清涼感にすぐれていて通気性が高いのが特徴。

一方、絽は定期的に隙間が開いているので、紗よりも透ける部分が少なくなります。

透け感の違いは織り方の違い

どちらも基本は、隣り合うたて糸をからませる「からみ織り」ですが、紗の場合は、よこ糸一本ごとにたて糸二本をからまるせることで、たて糸がよじれて隙間を作る織り方で、生地全体に均一に隙間が出来るため透け具合が強くなります。

絽はもともと紗と平織りの組み合わせで、奇数のよこ糸ごとにたて糸をからめて織り、定期的に隙間を作ります。この平織りを入れるためのよこ糸の本数で、三本絽、五本絽、七本絽などと呼んでいます。また、平織りが入ることで紗よりも透け具合が抑えられます。

絽と紗 それぞれの種類

絽の種類には、たて糸によこ糸を絡めた経絽、糸に撚りをかけない平絽、強い撚りをかけた駒絽などがあり、とくに駒絽はサラッとしていて涼しいのが魅力。様々な模様を織り込んだ紋絽もあります。

一方、紗の種類は絽ほど知られていませんが、糸を撚っていない平糸を使った平紗、駒糸を使った駒紗のほか、平織りと組み合わせて柄を織り出す文紗があります。

絽と紗の用途の違いとは?

絽の生地は黒留袖や訪問着、色無地など、主にフォーマル着に使用されていますが、付下げや小紋などにも使われているため、幅広く楽しむことができます。

一方、紗の着物は透け感が強いため、カジュアルやセミフォーマルとしての利用に。着物としてだけでなく、夏物の羽織やコートにも使用されています。

絽や紗を着られるのはいつ?

絽の着物が着られるのは6月から8月末まで、紗はまさに盛夏といわれる7月・8月になります。

しかし真夏日が長く続く最近は、9月の中頃まで絽の着物を着ている方も多いようです。

夏のおすすめ絽の着物

水色の絽の夏の着物の小紋、付下げ、訪問着を着た女性

夏のお出かけや行事、お食事、お宮参り、結婚式におすすめの絽の着物を集めました。
着物は柄の付き方によって、小紋、付下げ、訪問着と格式が分かれます。
小紋は街着、訪問着は結婚式やお宮参りなどフォーマル色が濃いシーンにおすすめです。
付下げは小紋と訪問着の中間で、訪問着ほどかしこまらないけれど、小紋では砕けすぎでは・・?と憚れるような場面におすすめです。

まとめ

夏の着物に使われる絽と紗の違いは、織り方の違いから来る「透け感の違い」といっても過言ではありません。

透け感を抑えた絽は主にフォーマルで、透け感にすぐれた紗はしゃれ着として利用できますから、ぜひ、夏のお出かけ時には薄物を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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