着物の身幅(みはば)とは?わかりやすく説明

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ピンクの色留袖

着物の身幅(みはば)とは?

身幅」は、着物の幅を表したものです。
身幅は、着物を広げた状態の「おくみ幅+前幅+後ろ幅(✕2)」を足し合わせた長さをいいます。

つまり、着物に巻き付くことのできる着物の長さを指し、腰の一番太いところを測って身幅を決めるのが一般的です。

・前幅は、前身頃のおくみ部分から端までの幅のこと。
 腰周り ÷ 4 + 1cm前後

・後ろ幅は前身頃の背縫い部分から端までの幅のこと。
 腰周り ÷ 4 + 6cm前後

おくみ幅は、既製品だとだいたい15cm程度です。測る前に実測してみましょう。

すでに出来上がっている着物の身幅は、着物の柄行等を考慮しながら、標準的な寸法になっていることが多いです。

身幅サイズの決め方

胴体で一番太い部分の腰回りで測ることが一般的ですが、ウエストや太ももの方が太い方は、そちらの寸法をもとに身幅を決めましょう。
腰回りで測った場合は、身幅≒ヒップサイズ+3~4㎝が目安となります。
身幅は小さいとはだけやすくなり、大きいとぶかぶかになってしまいますので、自分のサイズに合ったものを選ぶようにしましょう。

標準の身幅サイズ

ヒップ 95~98cm程度の場合は、
後幅  30.2cm
前幅  24.6cm
です。

身幅のサイズが合わない場合

◎身幅が狭い場合
着物の身幅が狭いと、座った時や歩行中に裾が開いてしまいます。裾すぼまりの美しい着衣姿をキープするためには、次の2つの方法を試してみてください。

1.着物ベルトを活用する
着物ベルトを活用すると、裾の広がりを抑えることができます。手順は…
・長襦袢の上前に、着物ベルトのクリップを膝の高さあたりに留める
・着物ベルトを、体の後ろ側から一周させる
・着物の下前で着物ベルトのクリップを留めれば完成

2.下前に足し布をする
身幅の狭さが気になる場合には、下前の襟先・衽(おくみ)の横に足し布をしてみましょう。こうすることで下前をしっかりと引っ張ることができるようになり、体に巻き付けやすくなります。

また、着付けの時に、下前の合わせを少なめにするとか、広衿ならいつもより胸のところの衿幅を広くとることで着こなせるかもしれません。
ただし、身幅がご自分のサイズよりもかなり小さい場合には、専門業者にサイズ直しを依頼してみましょう。約1万円くらいからで、縫い目をほどいて縫い代を出し身幅を広くすることができます。

◎身幅が広い場合
身幅が広い着物をそのまま着用すると、生地が余ってスッキリとしない印象に。以下の手順で着付けを行い、素敵な着姿を目指しましょう。

  1. 上前の位置を右脚が隠れる程度に決める
  2. 脇縫いの位置を身体の横にし、上前のバランスを整える
  3. 下前の位置を左脚が隠れる程度に決める
  4. 余った布を手前に折り返して挟み込む
  5. 先ほど決めた位置に上前をかぶせる
  6. 腰紐を結ぶ
  7. 両手を身八つ口に入れて、おはしょりをつくる
  8. 左手は身八つ口に入れたまま、右手は身八つ口から手を出す
  9. 左右の襟を持ち、真横に引いて襟を整える
  10. 胸紐を結ぶ
  11. 背中側の余分な布を手前側に引っ張り脇の下に持って行く
  12. 脇の下に集まった布を折りたたみ整える
  13. 胸周りに余分な生地があれば、胸紐の下から生地を引っ張りスッキリとさせる
  14. 再度、脇の下に集まった生地を折りたたみ整える
  15. ここからはいつも通りに着付けをすれば完成

ちなみに専門業者のサイズ直しは、約1.5万円くらいから掛かります。

身幅を測る際の注意点とは?

自分に合った着物サイズ(中でも身幅)を測る上で、注意したいポイントを以下にまとめていきます。

・着物を着るときには中に肌襦袢を着るため、その点も考慮してピッタリサイズではなく少し余裕を持たせる
・体の前面が前幅とおくみ幅で覆われていないと、はだけやすくなるため注意する
・お茶会など動きが多いシーンに着用する場合は、前幅を広めに取ると動きやすくなる
・ヒップのサイズが大きい場合は、後幅を広めに取ると動きやすくなる

まとめ

いかがでしたか?着物を選ぶ際には、見た目だけでなく着崩れの観点からみても、身幅を慎重に決める必要があります。ぜひ、自分にピッタリ合ったサイズの着物で、美しい着姿を演出して下さいね。

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