有職文様(ゆうそくもんよう)とは?その種類についても?わかりやすく説明
有職文様(ゆうそくもんよう)とは?

有職文様(ゆうそくもんよう)とは、平安時代以降の公家社会において装束や調度、輿車(よしゃ)、建築などに用いられた伝統的な文様のことです。有職文様という名称は、他の分野の文様との差別化を図るために近世になって名付けられました。
古来より大陸から伝来したものが基になっており、優美で格調高く、日本の文様の基調となっています。
有職文様(ゆうそくもんよう)の着物の柄

有職文様は、その優美な織文様であることから、平安貴族の衣装である束帯(そくたい)、十二単(じゅうにひとえ)また、調度品などの装飾に用いられていました。
現代においても、みやびで おめでたい柄として礼装用の着物に多く用いられています。
有職文様(ゆうそくもんよう)の種類とは?
~通年着られる柄~
◇立涌(たてわく):水蒸気が立ち上る様子の柄
◇雲立涌(くもたてわく):立涌の膨らみ部分に雲を組み合わせた柄
◇七宝(しっぽう):1つの円に1/4の円を重ねて配置した柄
◇花菱亀甲(はなびしきっこう):花と亀の甲羅を合わせた柄
◇向い鶴(むかいつる):鶴が翼を広げて向かい合う柄
◇朽木形(くちきがた):縦のひし形に朽ちた木の形を文様化した柄
◇向い蝶(むかいちょう):2羽の蝶が向かい合う柄
◇鸚鵡(おうむ):2羽の鸚鵡が向かい合う柄
◇雲鶴(うんかく):雲と鶴の柄
◇松喰鶴(まつくいつる):鶴が松の小枝をくわえている柄
◇八つ藤の丸:十字型の花の周囲を、藤の文様で囲んだ柄
◇窠文(かもん):水鳥の巣や蜂の巣、爪を輪切りにした物をデザイン化した柄
◇鳥襷(とりだすき):尾長鳥2羽ずつ斜めに襷がけに配置した柄
◇花菱(はなびし):ひし形の中に花びら4枚を配置した柄
~夏期に着られる柄~
◇海賦(かいぶ):波や水鳥、貝などを配置した柄
まとめ
有職文様は、公家社会のきらびやかさを象徴する存在です。現代においても楽しんでみてはいかがでしょうか。
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