黒留袖のかっこいい着こなし方とは?柄や帯、小物の選び方で自分らしく装おう
黒留袖はかっこいい着こなしを意識することで、自分らしい装いになると注目を集めています。
黒留袖のかっこいい着こなしは、柄の選び方、帯や小物の合わせ方が大きなポイント。
黒留袖は親族という立場を重視するため、どうしても画一的になりがちですが、もっと新しい着こなし方をしたい、自分らしさも表現したいという方のために、黒留袖のかっこいい着こなし方を着物の専門家がわかりやすく説明致します。
黒留袖はかっこいい着こなし方が人気の理由
結婚式で着用する、既婚親族の着物として知られている黒留袖。
最近は新郎新婦の母親の着物と考えられていますが、地域によっては、既婚の親族女性は全員が黒留袖を着用するというケースも、まだまだ多いようです。
黒留袖を自分らしく着こなしたい
そこで注目されているのが黒留袖の着こなし方です。
初めての黒留袖でどんなものを選べばいいかわからない方や、20代なのに黒留袖を着ることになり、祖母や母親とは違った着こなしをしたい方、母として祖母として、さんざん黒留袖を着てきたけれど、そろそろ自分らしい着こなし方を見つけたい方など。
実は、さまざまな年代の方が黒留袖の自分らしい着こなし方を探しているのが現状です。
「かっこいい」にはさまざまな意味がある
そこで注目されるようになったのが「かっこいい」というキーワード。
既婚女性の正礼装である黒留袖は、品格と格調の高いデザインが当たり前の着物です。
そのため、ある意味、どれを選んでも間違いではないことも、自分らしさを遠ざけている理由といえます。
また、振袖のように可愛い着こなしや、訪問着のように冒険的な着こなしをするには難しいといえるでしょう。
しかし、「かっこいい」着こなし方ならどうでしょうか。
「かっこいい」というキーワードの中には、知的、クール、スタイリッシュ、洗練や大胆など、さまざまな要因が含まれているため、実は「かっこいい」という言葉でイメージする色柄も人それぞれ。
自分がイメージするかっこよさを見つけることが、自然と自分らしい着こなし方につながるというわけです。
黒留袖をかっこよく着こなすためのポイント
黒留袖をかっこよく着こなすためには、黒留袖の柄、帯、小物などの選び方が大きなポイントとなります。
黒留袖の柄の選び方
黒留袖の場合、地色は黒一色。
黒留袖をかっこよく着こなすには、柄の配色や柄の大きさ、配置などが重要になります。
黒地に合わせる柄色でかっこいいを演出
例えば、黒留袖の柄色としてもっとも多い金色や銀色ですが、どちらの分量が多いかで印象は変わります。
金色が多いと豪華で高級感のある印象に、銀色が多いと知的でクール、洗練された印象になります。
また、ぼかしの入った柄色よりも、柄色と地色との差がはっきりしているデザインや、柄の色調がワントーンで柄色が少ないもの、寒色系の柄色のほうがクールでかっこいい印象になります。
黒と組み合わせる色によって印象は大きく変わるので、覚えておくと役立ちます。
・黒地にブルー系の柄ならクールな印象に
・黒地にグリーン系の柄なら洗練された印象に
・黒地に白やグレーの柄ならシックな印象に
・黒地にパープル系の柄なら大人の印象に
・黒地にレッド系の柄ならドラマチックな印象に
柄付けは曲線よりも直線を意識したものを
黒留袖の絵柄や柄付けも大切なポイントです。
丸い柄がたくさん描かれている曲線的なデザインは優しい印象になりますが、直線的な絵柄の場合はスマートですっきりとした印象になります。
例えば、お花がメインの柄よりも、色紙や文箱、御所車などの器物文様のほうが知的でシャープに見えますよね。
また、繊細で細かい柄よりも動きが大胆な大柄のほうがかっこよく見えますし、斜めに流れるような配置のほうが洗練された印象になります。
例えば、中央に広がる花柄よりも、流れるように斜めに柄付けされた波や熨斗文様のほうがすっきりと美しく見えるのではないでしょうか。
これらのことを考慮して、自分なりのかっこいいデザインを見つけてみるといいでしょう。
袋帯の選び方
既婚女性の正礼装である黒留袖には、金地や銀地、または白地に金糸銀糸の織り柄が入った袋帯を合わせるのがマナーです。
では、その中でもどんな帯を選べば、かっこいい着こなしになるのでしょうか。
留袖の金銀とトーンの同じものを
ひと口に地色が金色や銀色の帯といっても、色合いの薄いものや濃いもの、白に近い銀や黄色に近い金など、バリエーションがあります。
まずは、着用する黒留袖に描かれている柄の金色や銀色に注目しましょう。その金銀に近いトーンの帯を合わせることで、すっきりと美しく見えます。
着物と帯の絵柄や文様を合わせる
正礼装の黒留袖には、格調の高い有識文様や正倉院文様、縁起の良い吉祥文様の袋帯を合わせるのが一般的ですが、黒留袖の柄と合うものを選びましょう。
格調高い古典柄が描かれている黒留袖なら、伝統的な文様が描かれた重厚感のある帯を合わせます。
バラなどの洋花を描いたモダンな黒留袖なら、帯にも洋柄を取り入れたものを選ぶと、統一感のある着こなしになります。
バッグや草履の選び方
格調高い黒留袖に合わせるバッグや草履も、帯と同じで金や銀、白といった地色が基本です。
金、銀、白のどれにするかは、黒留袖の柄色と合うものを選ぶといいでしょう。
また、草履とバッグは同素材、同色、共通デサインのものを選ぶことで、コーディネートに統一感を出すことができます。
刺繍が施してあるものなら華やかなアクセントに、エナメルなどの上質な光沢を活かしたものならスタイリッシュなコーディネートに最適です。
草履は台が高いほど格が高く、鼻緒が同色や同素材のものがふさわしいとされています。
台の低い草履を合わせるのはマナー違反ですので、台の高さが4cm~6cm程度のものを必ず合わせましょう。
かっこいい黒留袖の着こなし例5選
実際にきものレンタリエの黒留袖の中から、かっこいい着こなしのものを選んでみました。
一例として、参考にしてみてはいかがでしょうか。
黒留袖|大松「品格」|T0057|M / レンタル価格49,800円(税込/往復送料込)
黒留袖|桂由美 KOTOHOGI 雪輪 檜扇 銀|T0184|L / レンタル価格42,800円(税込/往復送料込)
黒留袖|桂由美 熨斗に御所車|T0123|L / レンタル価格42,800円(税込/往復送料込)
黒留袖|関芳 乱菊と雲取り|T0053|S / レンタル価格42,800円(税込/往復送料込)
黒留袖|関芳 梅松|T0177|L / レンタル価格42,800円(税込/往復送料込)
まとめ
黒留袖を自分らしく着こなすには、かっこいい柄の選び方、帯や小物の合わせ方がポイントになります。
とくに、黒留袖の柄の選び方はもっとも重要です。
柄色は地色との差がはっきりしているデザインや、柄の色調がワントーンで柄色が少ないもの、寒色系の柄色のほうがクールで、かっこいい印象に。
大胆な大柄や流れるような柄付けなども、洗練された印象になります。
また黒地と合わせる柄色によって印象が大きく変わるので、一度、意識して柄色をチェックしていただくといいでしょう。
今回の記事を参考にして、ぜひ、自分らしい黒留袖を見つけてくださいね。