結婚式の着物の柄にタブーはある?ふさわしい柄の選び方をわかりやすく説明
結婚式の着物の柄にタブーがあるのか気になりますよね。
もしも知らずに、結婚式の着物の柄としてタブーなものを選んでいたら、自分が恥をかくだけでなく招待してくれた新郎新婦にも迷惑をかけてしまうかもしれません。
そこで、結婚式の着物の柄にタブーがあるのか、また、結婚式にふさわしい着物の柄にはどんなものがあるのかを紹介します。
結婚式に着用できる着物とは?
結婚式で着用できる着物は、立場によって異なります。
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黒留袖
主に新郎新婦の親族が着る、既婚女性の第一礼装「黒留袖」。
色留袖
未婚・既婚を問わず、主に親族や親戚が着る「色留袖」 。
紋の数によっては友人も着ることができます。
地色が黒以外で、裾にのみ柄が入り、比翼仕立てです。
訪問着
未婚既婚を問わず、主に友人や会社の同僚などが着用できる「訪問着」。
地色は自由で、裾、袖、肩、衿と着物に一枚絵のように柄が入るのが特徴です。
振袖
未婚女性の第一礼装で、親族も友人も着ることのできる「振袖」。
この4種類が結婚式で着用できる着物の主流となります。
では、これらの着物を結婚式に着て行く場合、柄選びにタブーはあるのでしょうか。
慶事に着る留袖の柄にタブーはない?
黒留袖は既婚女性が慶事に着用する第一礼装です。
そのほとんどが、最初から結婚式にふさわしい絵柄となっているため、柄のタブーを気にする必要がありません。
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色留袖も紋付、比翼仕立てであれば、身内の慶事に着用することが前提となります。
そのため、慶事にふさわしい柄が施されているのが一般的ですので、色留袖も柄のタブーはそれほど気にしなくしても問題はないでしょう。
ですが、タブーがないならどんな柄でもよいというわけではありません。
留袖の柄の意味をしっかりと理解したうえで、自分の立場やシーンにふさわしい柄の留袖を選ぶことが大切です。
結婚式でタブーとなる訪問着や振袖の柄とは?
それでは、振袖や訪問着で友人や会社の同僚の結婚式に出席する場合、避けたほうがよい着物の柄、タブーな柄は本当にあるのでしょうか。
例えば、単体で描かれている着物の柄のなかには結婚式には違和感を感じる方がいらっしゃるかもしれません。
散ることをイメージさせる「桜」
丸ごと花が落ちる「椿」
名前の通り下がることを連想させる「下り藤」
散ることをこぼれると表現する「梅」の花
黄泉の国からの使いや浮気という意味がある「蝶」も、気になるという説もあるようです。
こんな柄は結婚式では着られない?
では、これらの柄は、本当に結婚式ではタブーなのでしょうか。
いくつかの柄と一緒なら問題なし
実は、いくつかの柄と一緒に描かれていたり、その柄をモチーフにした抽象的なものなら、問題ないと考えられています。
実際に梅や桜は、縁起の良い柄と一緒に描かれていることの多いポピュラーな柄付けですし、蝶はさまざまな花と一緒に描かれていることが多いでしょう。
また、梅はおめでたい柄といわれる松竹梅のひとつですし、桜には豊かさや繁栄、藤には長寿や子孫繁栄、椿には魔除けの意味があり、蝶は羽ばたく姿が吉兆の象徴ともいわれていて、縁起がよい柄という考え方もあるのです。
訪問着|水色に花籠椿|H0061|M / レンタル価格 18,800円(税込/往復送料込)
訪問着|水色に雪輪松竹梅|H0070/ レンタル価格 24,800円(税込/往復送料込)
メインで描かれているものは注意を
では、まったく気にしなくてもいいのでしょうか。
自分は気にしないという人もいるかもしれませんが、結婚式の場合、そういった縁起を気にされるご年配の方や親族の方がいらっしゃるかもしれません。
そうなると自分の知らないところで、新郎新婦に迷惑がかかってしまう可能性も。
そのため、縁起の悪い柄が単体で描かれている、例えば桜と桜吹雪のように散りゆく桜を描いているようなものは避けたほうがよいかもしれません。
また、他の柄が少しはあるものの、縁起の悪い柄がメインで大きく描かれているものや、写実的に描かれているものも気をつけたほうがいいでしょう。
手持ちの振袖や訪問着に気になる柄がメインで入っているけれど、どうしても着て行きたい場合には、予め新郎新婦に相談して意見を聞いておくことをオススメします。
結婚式の着物にふさわしい柄とは?
結婚式の着物にタブーな柄があるかを紹介してきましたが、タブーな柄に注目するよりも縁起がよい柄、お祝いの席にふさわしい柄を選ぶことを心がければ、それだけでタブーな柄を避けることができます。
結婚式のために振袖や訪問着をレンタルする場合には、次の文様が柄の一部に描かれているものを選びましょう。
結婚式にふさわしい文様の振袖・訪問着の柄
吉祥文様
赤に鶴松竹梅|F0092|LL / レンタル価格 39,000円(税込/往復送料込)(2-12月は半額)
よい前兆という意味を持つ、お祝い事にふさわしい文様です。
長寿を意味する鶴や亀、松竹梅、夫婦円満の象徴である鴛鴦、貝桶、鳳凰、おめでたいことを意味する束ね熨斗、末広がりの扇などがあります。
振袖|水色地に松竹梅と雲取り|F0288|S / レンタル価格 39,000円(税込/往復送料込)(2-12月は半額)
訪問着|ピンクに貝桶と松竹梅|H0176| L / レンタル価格 29,800円(税込/往復送料込)
訪問着|薄いグレーに鴛鴦と流水|H0047 | M / レンタル価格 18,800円(税込/往復送料込)
有職文様
訪問着|ピンクに雪輪|H0203|M / レンタル価格 16,800円(税込/往復送料込)
平安貴族の装飾に用いられていたことから、高貴な柄といわれる伝統的な文様で、円や曲線、六角形などが組み合わされているのが特徴。
吉祥文様と同様、おめでたい柄とされており、一緒に描かれていることも多いようです。
人との縁や円満の意味が込められている七宝、菱形に花びらを描いた上品な花菱や、亀の甲羅のような六角形を並べた亀甲文などがあります。
振袖|深紫に亀甲蝶おしどり松竹梅|F0216 S / レンタル価格 59,000円(税込/往復送料込)(2-12月は半額)
振袖|濃ピンクに四季の花|F0320|LL / レンタル価格 39,000円(税込/往復送料込)(2-12月は半額)
正倉院文様
訪問着|薄紫に唐花宝相華|H0205|M / レンタル価格 27,000円(税込/往復送料込)
正倉院の中にあった宝物や楽器などを文様化したもので、非常に格の高い柄としても知られています。
華麗な花文様という意味のある宝相華文、幸せの兆しとされる花喰鳥文などがあります。
花の文様
訪問着|桜色に四季草花|H0232|L / レンタル価格 24,800円(税込/往復送料込)
幸福や富貴の意味を持つ牡丹、無病息災の意味がある菊などもお祝いにふさわしい柄。
花をモチーフにした花文、花丸文、花車なども、華やかで慶事にふさわしい柄となります。
訪問着|ピンクに雲取り花紋|H0174|L / レンタル価格 27,800円(税込/往復送料込)
まとめ
結婚式の着物の柄にはタブーというほど、絶対に着てはいけない柄はありません。
しかし、結婚式の着物の柄でタブーになるほどではないですが、縁起が悪いといわれる柄はあるので、その柄がメインで描かれている着物は、できれば避けたほうが無難。
また、お手持ちの振袖や訪問着が縁起の悪い柄なのが気になるようなら、思い切って結婚式の時にだけ、レンタルを利用してみるのもひとつの方法です。
まずは着物の柄の持つ意味を理解して、結婚式にふさわしい縁起の良い柄を選ぶことが大切です。
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