産着を七五三の着物に仕立て直し方はある?自分でも可能?どこで出来るの?わかりやすく説明
お宮参りの産着を七五三用に仕立て直し方を自分でやる方法があります。せっかくの産着、七五三の着物に仕立て直し方を知って、自分で直して父方、母方にも着せて見せてあげたいという方に向けて、産着を仕立直しする方法や注意点、費用の相場などをご紹介いたします。
お宮参りの産着は七五三用に仕立て直しができる
お宮参りで使用した産着。
記念に購入したものの、このままタンスに寝かしておくにはもったいないと思う方も多いですよね。
中には呉服店の方から、七五三にも着られると教えてもらったから、思い切って購入されたというママさんもいるのでは。
現在のお宮参りの産着は一つ身(赤ちゃん~2歳くらいの幼児サイズ)の着物が多く、三歳の女の子や、数え年で五歳(満四歳)の男の子の七五三になら使えます。
しかし、そのままではご利用いただけません。仕立直しが必要です。
産着の仕立て直しのやり方
お宮参りの産着を七五三の着物に仕立て直しするには、身上げという次のような加工が必要になります。
・襦袢に半衿を付ける
・着物と襦袢の紐を取り、それぞれウエスト部分に付け替える
・襦袢の付け袖を外す
・着物の袖口を残して袖を綴じる
・着物と襦袢の袖の下の部分を丸みをもたせて縫う
・着物と襦袢の肩上げ(裄丈の変更)
・着物の腰上げ(身丈の変更)
以上のように、産着を子ども用の着物の形に作り上げていきます。
この行程の中には、着物が大きいために肩と腰の部分を縫い上げる「肩上げ」「腰上げ」がありますが、縫い上げる長さがわずかしかなくても、必ず肩上げと腰上げをすることが大切。
最初から短く仕立てるのではなく、あえて長くしておいたものを縫い上げることに
「これからもっと成長しますように」という願いが込められています。
七五三の着物として仕立て直しできる年齢
現在のお宮参りの産着は一つ身(赤ちゃん~2歳くらいの幼児サイズ)の着物が多く、三歳の女の子や数え年で五歳(満四歳)の男の子の七五三になら、仕立て直せば使用することができます。
三歳の女の子の場合
三歳の女の子の場合、産着を仕立て直せば七五三の晴れ着にすることができます。
残念なのは上から被布を着てしまうため、せっかく仕立て直した着物があまり見えないこと。
また、仕立て直した着物に合う被布を探さなければなりません。
五歳の男の子の場合
最近は発育の良い子どもが多いため、五歳の男の子に一つ身の産着を仕立て直すのは難しい場合があります。
数え年の五歳、つまり四歳でなら着られる可能性が高いでしょう。
男の子の場合も、産着は着物として仕立直しするため、せっかくの背中の柄が羽織で見えなくなってしまいます。
そのため羽織に仕立て直そうとされる方もいるようですが、かなりの技術と創意工夫が必要です。
どうしてもという場合には専門家に相談してみましょう。
七歳の女の子の場合
残念ながら一つ身の産着では寸法が足りないため、仕立て直しは難しくなります。
産着を購入する際に、七歳のお祝いまで着ることを考えて、四つ身(5歳~10歳用サイズ)の産着にしておくと、仕立て直しすることができます。
三歳の七五三の晴れ着を仕立て直して七歳の子どもに着せたいと思うママさんもいるようですが、三歳の晴れ着は三つ身(3歳~4歳用サイズ)が一般的。
七歳とはサイズがかなり違いますので、新しい晴れ着を購入するか、レンタルしてあげたほうがよいでしょう。
お宮参りの産着を仕立て直す場合どこに頼めばいいの?
実際にお宮参りの産着を七五三用の着物に仕立て直したい場合、まずは産着を購入した呉服店などに相談してみるといいでしょう。
中には、引っ越ししてしまい購入した呉服店が遠い、インターネットで購入してしまったという方もいるかもしれません。
そんな時には近くの呉服店や着物を取り扱っているところに行けば大丈夫。
インターネットで仕立て直しを受け付けてくれるところもありますので、検索してみるといいでしょう。
自分でも七五三用に仕立て直しは出来る?
昔の人は自分の着物をはじめ、子どもや孫の着物のお直しは当たり前でしたから、自分で産着を七五三の晴れ着へと直すことが出来ないということはありません。
しかし、和裁は洋裁とは違ってすべてが手縫い。
初めて挑戦する方にとっては、難易度が高いと言わざるを得ません。
長年、和裁を楽しんでいるという方は別ですが、時間もかなりかかりますし、上手に出来るかどうか少しでも不安を感じているなら、専門家にお願いしたほうがいいでしょう。
仕立て直しをお願いする場合の注意点
産着の仕立て直しをお願いするときに、気をつけることがいくつかあるので覚えておきましょう。
仕立てだしをする時の子供のサイズを測る
産着を仕立て直す場合、子どもの裄丈や着丈などを測る必要があります。
もしも仕立て直しを呉服店でお願いするのであれば、お店で直接測ってもらうとよいでしょう。
しかし、インターネットで申し込むなど、ご家庭にて子どもの裄丈や着丈を測らなければならない場合は注意が必要です。
子どもの寸法の測り方
裄丈の測り方
腕を横に45度ほどあげて、首の後ろのつけ根(頭を下げると出てくるぐりぐりする骨)から肩を通って、手首の外側にあるぐりぐりする骨までの長さを測ります。
測る時は必ず肩を通して測ります。首のぐりぐりから手首のぐりぐりまで一直線で測ると丈が短くなってしまうので注意を。
着丈の測り方
首の後ろのつけ根(頭を下げると出てくるぐりぐりする骨)から足のくるぶしまでの長さをまっすぐ測ります。これが着丈となります。
納期に余裕を持って早めに仕立てに出す
和裁は洋裁とは違ってかなり時間が掛かるため、余裕を持って仕立て直しのお願いをすることが大切です。とくに七五三直前の繁忙期には仕立て直しの依頼が立て込んでいて、こちらの希望日時までに仕上がらないということも。
できれば二カ月前にはリサーチを始めましょう。
お願いしたいお店に連絡、相談、実際の見積もりを出してもらうなどして、何があっても一か月前には作業にかかってもらう、くらいの時間を見ておく必要があります。
それならもっと前からお願いすればと考えがちですが、半年前に仕立て直しをお願いしてしまうと、その間にも子どもは成長しているので、出来上がったときには実際の子どもの寸法に合わない、という問題が生じてしまいます。
今年の七五三まであと二か月。七五三を祝う日時に間に合わない、ということを防ぐには、いまからのリサーチが大切です。
長襦袢の仕立て直しも必要
産着を仕立て直してもらうということは、同時に長襦袢も仕立て直しをお願いすることになります。
そのため、仕立て直しには忘れずに長襦袢もお願いすること、その分の料金が別途かかることも頭に入れておきましょう。
七五三を祝うのに揃えなければならないものとは?
七五三の晴れ着に必要なのは、着物だけではありません。
お宮参りの産着を仕立て直して七五三の晴れ着にする場合、その着物に合わせて小物を揃えることが必要になります。
長襦袢は産着と一緒に仕立て直してもらったものを使用するとしても、着用時に必要な帯や小物が必要になります。
三歳の女の子なら着物の他にも被布、肌着、足袋、草履、巾着、髪飾りなどが必要になります。
七歳なら肌着、足袋、草履、巾着、髪飾りなどに加えて、着物に合う帯や帯締め、帯揚げ、志古貴、筥迫、末広なども必要になってきます。
五歳の男の子の場合は、羽織、袴、肌着、角帯、短刀、末広、草履、下駄などが必要です。
もしも呉服店で仕立て直しをするつもりなら、必要な小物も一緒に揃えてもらうのもひとつの方法です。とくに七歳の女の子の晴れ着に必要な帯は、どんな色柄が合うのかなど、お店の方に相談しながら選ぶといいでしょう。
産着を七五三の着物への仕立て直しの相場は2万円!レンタルのほうがお得な場合も
産着を七五三の着物への仕立て直しの料金相場は2万円程度といわれています。
産着を購入した呉服店にお願いしたり、インターネットショップなどで頼む場合は1万円強で済むことも。
七五三には仕立て直した着物だけでなく、小物に加えて三歳なら被布、五歳なら羽織袴、七歳なら帯や帯回りのものも揃えなければなりませんので、トータルすると予想よりもかなり高額になることも考えられます。
大切な記念の品であるお宮参りの初着を七五三にも着せてあげたい。
祖父母からいただいた産着、孫が七五三でも着るのを祖父母が楽しみにしているなど、一生に一度の記念日にコスパは関係ないという場合には、お仕立て直しするのも有意義なことだと思います。
子どもの成長とともに、同じ着物を仕立て直して大切に着てもらうのは、まさに着物の醍醐味ともいえるでしょう。
しかし、七五三にはできるだけ費用をかけたくないと思って仕立て直すのであれば、本末転倒かもしれません。
着物から小物まですべて揃ったレンタルなら、1万円~2万円程度の予算(きものレンタリエの場合)ですべてが賄えます。
一回のお仕立て直し代+小物セットの購入代で、レンタルなら三歳と七歳、両方の晴れ着セットを一式揃えることができるのです。自分で産着を仕立て直しても、小物は揃えなければいけませんから、どうしてもその分の費用はかかります。
慣れないことを頑張ろうとしているママさんや、家事に育児に仕事にと忙しいママさんにも、七五三にはぜひレンタルという手軽でコスパのよい方法を選んでほしいものです。
まとめ
お宮参りの産着は三歳の女の子、数えで五歳の男の子の晴れ着には仕立て直せます。
自分で直そうと考えている方もいると思いますが、和裁は難易度が高いので、ここは呉服店などの専門家にお任せするのがオススメです。
お直しには一か月程度の時間が必要になるので、ゆとりを持ってお願いすること、お直しの費用以外にも、七五三に必要な小物一式に費用がかかることなども覚えておくといいでしょう。
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